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19世紀末 Clavecin音楽 Ⅴ Chavagnat


Histoire d'une Marionnette (1885) Op.145 の5曲目
Le Bal

Edouard Chavagnat (1845~1913)

19世紀のclavecin音楽の始めに特に重要な人物を2人あげました。

フランスでは
Louis-Joseph Diémer(1843~1919)
イギリスでは
Violet Gordon-Woodhouse (1872 ~1948)

clavecin初期において最も有名なのはワンダ・ランドフスカです。彼女は(1879~1959)でポーランド生まれ、パリで活躍し、晩年はアメリカに渡りました。ランドフスカはファリャ「チェンバロ・コンチェルト」やプーランクの「田園のコンセール」を献呈され演奏しましたが、多くはバロックの鍵盤音楽の演奏でした。
それに比べて、ピアノの教師で古楽器にも深い理解のあったディエメールは現代作品にも力を入れました。
そこで
DiemerやCouppeyのチェンバロ演奏に惹かれた作曲家が多くいたのではないかと思い、調べ始めたのがこのシリーズ(になるはず)です。
この曲「Le Bal」でこの作品集「Histoire d'une Msrionnette]はおしまいです。
彼ら以外にもclavecinの初期に協力した演奏家や作曲家がもっといないか探している最中です。

おそらくその時に使われたであろう楽器について書いておきます。


Raymond Russell [The Harpsichord and Clavichord]によると


当時の楽器修復やディエメールが最初に弾いたパスカル・タスカン(1786)の楽器のことが詳しく書かれています。
当時初期の鍵盤楽器の修復は2人の熟練した修理師がいました。
1人はCharles Fleury で修復の記録ではVictoris and Albert博物館に所蔵されているパスカル・タスカン(1786年製)やヒエロニムス・アルブレヒト・ハス(1734年製)があります。
またもう1人はイタリア人のLouis Tomasiniがいました。彼こそがディエメールの弾いた楽器の修復者です。
1769年製のパスカル・タスカンを修復しました。

この楽器は後に商業的製造が計画された時にピアノフォルyテの制作者エラールから研究用に貸して欲しいという申し出が有り貸与されました。このことがモダンチェンバロの開発の始まりだということが書かれています。




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