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商売とはお金だけを受け取っているわけではない。

 運営している店舗のひとつに『パンとワイン 目黒FLAT』って店がある。目黒地区は本当に売上が厳しくて、4月3日現在、前年対比マイナス80%と、超絶に絶望的。こうなると当然スタッフは最低限になるわけで、毎日ワンオペで営業をしている。

今までは会社の中で優等生

 目黒FLATの名誉のために言っておくが、3月25日の小池都知事の自粛要請前までは、会社の中では1,2を争う利益率をほこる店舗。弊社の中の1号店だけあって、色んなものがギュッと詰まったお店だ。オープン当初は苦労したが、代表のナルックスのプロデュース力、サービス力、でコツコツと信用を積み重ねていった、僕らにとってはとても思い出の詰まった店舗だ。2015年の4月に居抜きで、僕の知人から譲り受けたのだが、譲り受ける前の売上の5倍まで成長していて、お客さんをしっかりつけた店舗だった。

外的要因のせいにすれば楽だけど、

雨が降ったから、
気温が低いから、
連休明けだから、
月曜日だから、
売れない日によく耳にするセリフ。でも世の中には、そんな日でもお客さんがたくさん入っているお店はあるわけで、外的要因のせいにするより、いま自分たちができる最大限のことを積み上げたほうが遥かに前向きだし、やれることが多いと思う。

「人は変えられないけど、自分は変えられる」の精神。

エネルギーの補給場所

売上が80%減になっても、どうにかしたいとガンバル店長のタクヤは、
・コスト削減で自分ひとりの営業に変更
・売上獲得でお弁当販売とデリバリー
の2本柱でやってるが、そんなに簡単に行くものではない。デリバリーのチラシを近くのマンションにポスティングしたり、駅前で配ってみたり、店頭で声を出して販売してみたりと、自分にできる限りを尽くす。でも少しでも手応えがあればいいんだけど、まったく反応がないと人は少しずつエネルギー切れが起こしてしまう。そうなったときに、エネルギーの補給が必要になるんだけど、心のエネルギーって自ら生み出せる人は本当に少なくて、殆どの人は、人からそのエネルギーをもらっている。

飲食店がお客さんから頂くものとは。


チームというのは大切で、こういう場合、一緒に働く仲間や上司からの励ましやフォローがとても救いになる。でも、一番のエネルギー補給は、お客さんからの「ありがとう!」や「美味しかったよ!」だと僕は思っている。元々アプリを作る会社をやっていた僕だが、飲食業で再度起業し直したのも、これが本当の理由だ。

インターネットの場合、どんなに素晴らしいサービスでも、使っているユーザーが笑顔になる瞬間や直接「ありがとう!」と言ってもらえる機会なんてほぼ皆無。ネットの場合、空間を超えて多くの人に一気にアプローチはできるけど、直接顔を合わせたコミュニケーションがないので、これで僕も疲れてしまって(心のエネルギー補給ができなくて)、飲食で再度チャレンジしようと思ったんだ。

もちろん、ビジネスなので、商品を提供した対価としてお金を頂いているんだけど、飲食店はそれ以外に、とても多くの純度の高い「心のエネルギー」をお客さんから頂いている。

そんな素晴らしい飲食業に一日でも早く通常が戻るように、今日も僕らの取り組みをnoteに書いて、発信するのだ。



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