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【モンゴル3】ゲルに泊まる

いつの間にかドミトリーはいっぱい。2段ベッドの上は圧迫感はないが異常に軋み、寝返りを打っただけでものすごい音がした。

昨晩、宿のスタッフと少し話したが、欧州顔のMさんは少しだけ日本語を勉強していたそうだ。朝青龍も白鵬もモンゴルでは大人気らしい。

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朝食は宿でパンとジャムとバターに紅茶とコーヒー。これが一番まともな食事かもしれない。

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今夜はなんとかゲルに泊まりたいので、明日のドミトリーだけ予約して出発。バスターミナルへは、ローカルバスで行く。番号制なのでわかりやすい。

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ターミナルでは古都ハラホリン行きのバスはすぐに見つかったが、チケットを買うのが一苦労。モンゴルの人たちは基本並ばないので、横入りし放題。僧侶の男も横入りだ。ただ話しかけるといろいろ親切に教えてくれた。金と身分証を目一杯アピールして、ピックアップされた奴からチケットを発券してもらえるシステムのようだ。

少しずつなんとなく順番ができ始めるが、チケット売りが片腕の男性なので、これまた時間がかかる。30分ほどかかって、ようやくチケットを手に入れた。発車までまだ2時間あるので焦ることはないのだが。

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バスターミナル周辺を散策。入口はボロボロでも中に入ると、様々なテナントが入っているスタイルのビルが多い。薬局、スーパーに加えて、割と美容室が多い。確かに街にはおしゃれに気を使っている人が多い印象だ。

水を持ったままスーパーに入ろうとしたら、ロッカーに預けるよう指示。その辺りのセキュリティはしっかりしている。

ターミナルのトイレへ。隣の個室に入ったおばさんの豪快な屁とナイアガラ並みの音を聞きつつ用をたす。トイレ使用料に100Tg(トゥグルグ)≒6円ほど払う。

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バスは11時過ぎに出発。意外に正確だ。気がつくと大草原を爆走。砂漠とも岩場とも違い、緑深い大草原は美しい。日差しはキツいが、爽快だ。

一部草原内も走るが、ほとんどの道路は舗装され快適。6時間ほどで、ハラホリンに到着した。

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ハラホリンは、カラコルムともいい、かつてのモンゴル帝国の首都だ。ただ街は小さい。バスターミナルといっても大型バスは、この一台のみ。ミニバスが並ぶ。

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世界遺産のエルデネ・ゾー寺院を目指す。歩いて15分ほど。仏塔に囲まれた姿はなかなか趣がある。チケットカウンターの場所が分からず、結局払わずに観光できてしまった。

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チンギス・ハーンが煮炊きに使用したという鉄鍋はもはやゴミ箱と化していた。何物も自然に帰るという仏教の教えか、基本的に汚い。仏像もクモの巣だらけ。きれい好きなイスラムとは対照的だ。

街へいく。

目当ての宿はもぬけのカラ。ターミナルはツーリストが結構いたが、みんなどこに行ったんだ。ひとまず腹が減ったので、食堂に入る。テーブル2つのみ。今日初めての客なのか。うまくもない飯を食べる。宿をどうするか。

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ターミナルに戻り、バイク乗りに強引に話しかけてみた。英語はできないが、なんとなく真意は伝わったっぽい。ゲストハウスのオーナーの娘の家に乗せて行ってくれた。なんて親切!

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そこから娘が電話してくれて、数分後にオーナー登場。しかしゲストハウスはフル。友達のゲストハウスもフル。なので、ゲストハウスの近くにある通常は宿にはしていないというモンゴル人のゲルに泊めてもらえることになった!!! みんなに何度も頭を下げて、感謝を伝えた。

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ウェルカムティーということで、モンゴルのティをいただく。牛乳みたいな味だ。キッチンは宿の旅行者と共同。白人の女の子たちがみんなのために何か作っている。「あなたもどう?」と誘われたが、さっきまずい飯を食べたばかり。「ありがとう。でも今食べてしまったばかりなんだ。残念」と断る。

キッチンのテレビで洋画を見る。元の音源を残したまま吹き替えを被せるので、効果音も聞こえず、なんかめちゃくちゃ。この辺りは中国仕込みか。

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ゲルに戻る。

大きなテントに、一人。20人くらい入れるだろう。移住というより定住が前提のような頑強さだ。電気も通っている。

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サンセット。

緑を燃やすほどの赤々としたエネルギー。

やがて風が吹き出した。雨も降り出した。ものすごい雨音がテントに響く。この強風なら今夜中に雨雲を吹っ飛ばしてくれそうだ。明日は晴れることを期待する。

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