【ヨルダン5】圧巻のペトラ遺跡

5時起床。アザーンがうるさい。夜の寒さはなんとか耐えられるレベルだった。6時。無事ホットシャワーが出てきた。よかった。ランチボックスは2.5JDと高いので、近くのパン屋で昼食用のパンを買う。宿は何かと高い。

7時。ピックアップバスに乗り込み、いざペトラへ! コリアンの女性が3人一緒。アラブ人に「お前ら目が細いなー」とからかわれていた。ひどいな。

ペトラの入場料は21JD。さすがに白人のツアーがワンサカ。老夫婦も目につく。コリアンたちに「一緒に観光しませんか!」と誘われた。1人で寂しそうに見えたのだろうか。優しい子たちだ。が、断り、さっさと1人で歩き始める。

早速、馬車が待ち受けていたが、早朝なので大した売り込みもなくスルー。10分ほどで、巨大な岩に挟まれたシークの入口に着いた。明るいトンネルのようで光の加減がとても美しい。曲がりくねった道のりは防御上かなり有効そう。途中、兵士の像らしきものがあり、保存状態がかなりよかった。

20分ほど歩くと、突然岩間に神殿が見えた。

エル・ハズネ!

あまりに突然現れるので驚きつつも、あたりに溶け込んでいて自然にも映る。インディジョーンズの記憶が蘇る。

大きい、予想以上に大きい。相当修復されているのか、かなり保存状態がよく見えて、美しい。これを見つけた時の衝撃は凄まじかっただろう。しかもペトラで最初に出くわす遺跡なのだ。

この奥には広大な遺跡群が広がっていた。シークを抜けると岩山に囲まれるように広い道、左右、時には岩山にまで遺跡だらけだ。フォロ・ロマーノより広大かも。シリアのパルミラよりも状態がいい。

山頂のエド・ディル神殿を目指す。

かなりきつい山道。山頂間近で、女性のベドウィンにお茶を誘われる。暇なのだろう。疲れたので、誘いにのる。ゆっくりとお湯が沸くのを待つ。ここで一頭のドンキーとふたりきりで暮らしているそうだ。

粗悪なアクセサリーを売っているが、3日間売れていないという。

30分ほど休憩させてもらい、いざ山頂へ。広大なスペースに、エド・ディル神殿が鎮座していた。エル・ハズネよりはるかに大きい。

こんな険しい山の上に、よくもこんな巨大な神殿を作ったものだ。こんな高度な文明、文化があったのに、なんで今この地方はこんなに荒んでしまったのだろう。当時の日本なんて素っ裸でウホウホ言っていただけだろうに。砂漠だからだろうか。

さらに歩を進め、ビューポイントへ。向こうには砂漠が広がる。何もない。あまりのスケールに、しばし「無」の状態になる。2時間くらい佇んでいた。

日の光が気持ちいい。

若い女の子のベドウィン2人がお茶に誘ってくれた。一人旅を不憫に思ったのだろうか。左手の薬指の指輪を目ざとく指差し「奥さんは?」。「日本で待っているよ」と言うと、「あ、そうなの」と不思議がった。

下山。

レトランでドンキーたちが溜まっていた。

「別のビューポイントまでドンキーでいかないか?」と誘われる。「手持ちは10JDしかないよ」と言うと、「それでいいよ」

ドンキーは思ったより背が高い。そして遅い。勝手に進むので、自殺願望のあるドンキーだったら即谷底だ。委ねる怖さはあるが、頑張って進んでくれるので可愛いい。

いくらでも遺跡が登場してくる。当時の凄まじい繁栄ぶりを思わせた。

地震でボロボロになったエリアもあった。エル・ハズネはこの地震も乗り越えたのか。。。奇跡だな。

別のビューポイントの山頂。宿泊地のワディムーサが見える。よくも砂漠のど真ん中でこれだけの大きな街にしたものだ。

ドンキーと別れて、下山。なんかドンキーの一生って切ないなと思った。

エル・ハズネに戻ってくると、ラクダに乗らないかと誘われる。「1JDしかないよ」と言うと、「それでいいよ」

念願のラクダライド。かなり高い。3メートルくらいあるのでは。優しい顔つき。横にいる白い子供ラクダが眠そうだった。

しかし……撮影したデータ全部ないなんて、本当に馬鹿なことをしたな。

宿のピックアップバスが来ないので、暇そうなドライバーに声をかけ、1JDで街まで連れて行ってもらう。

クレオペトラレトランで食事。5JDのバイキング。めちゃめちゃ美味しかった。

宿に帰ると、日本人旅行者でごった返していた。関わると面倒なのですぐに寝た。

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