【イラン9】カスピ海で温泉
5時過ぎにラシュトの街に着いた。すぐにタクシーで、カスピ海沿のリゾート地・ラームサル行きのミニバス乗り場へ。
かなり北上したので、寒い。待合室の電球で冷たくなった手を温める。ぎゅうぎゅうのバスで7時出発。寒いと思いながらも寝てしまいラームサルを通り過ぎていた。
9時頃気づき慌てて下車。10キロくらい行き過ぎたようだ。歩きながら、やってくるミニバスに手をあげるが停まってくれない。ミニバス乗り場でもラシュト行きだから途中下車はダメだという。案外融通が利かない。
乗合タクシーに持ちかけてみると、「いいよ」と。しかもわずか5000R、10円くらいだ。6キロくらい走ってもらい、ようやくラームサルの街に着いた。
しかし目当ての宿はフル。しかもイランの正月ノウルーズの今は50ドル以下の宿なんてないよという。そんなに予算はないから、時間もないし、夕方のバスでテヘランに戻ることにする。またバス泊だ。
この街には温泉がある。何でも世界でもっとも自然放射線が集中するところらしい。
2日ぶりの風呂だ。中央にでっかい浴槽があり、その周りに洗い場。見た目は日本の大浴場と同じだが日本のように全裸ではなく、みんな海パンスタイルだ。持っていないので、パンツのままダイブ! かなり硫黄臭いが、凍えた体が温まる。
お金やパスポートが心配だったが、「そんなの盗る奴いないから、そこに置いておけば大丈夫だよ」と周りの人たちが言うので信頼する。大丈夫かな。
浴槽では「こっちが源泉で温かいから」とベストポジションを譲ってくれる。みんな旅人に優しいな。
かなり温まったら、洗い場の冷水シャワーで硫黄を洗い流す。いやーさっぱりした。
そしてカスピ海へ。リゾート地だけあって、並木道もかなり整理されていて綺麗だ。
ミッキーが迎える小さな遊園地や土産物屋を抜けると、カスピ海が現れた。
ペルシャ湾のように油田船は見当たらない。物静かでどこか不気味だ。その向こうに恐ロシアがいるという先入観もあるだろう。喧騒甚だしいペルシャ湾のアラブ的な雰囲気とは対極だ。
曇っているし、かなり寒いこともあって、流石に泳いでいる人はない。
紺碧に輝く水面が美しい。
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