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東大日本史(古代)

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#郡司

2022年東京大学日本史第1問

リード文の分析 (1)文書には「正文」(しょうもん。原本のこと)と「案文」(あんもん。原本と同じ効力を持つ写しのこと。)がある。律令制の文書行政では、中央の指示を正確に地方に伝えることが重要であるから、京で作成された原本が放射状に地方へ送られ、各国の国司が写しを作成して国内で施行した。
たとえば、『江家次第』の改元の項目に、改元詔書の諸国への送達について、「給諸国八枚者謄詔書」(「謄」は「写す」の

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