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詩集を開いたら

ぼくは詩集を見つけると、「お!詩集だ」と目に止まる程度には詩が好きだったりする。それで、いくつか詩集も持っている。有名どころばかりだけど。

えっとまぁ、写真の『ポケット詩集』はぼくが持っている詩集じゃないんだけど。Cの辺りライブラリーに並んでいた詩集なんだけど。手にとって。パッと開いたら飛び込んできた岸田衿子の「南の絵本」という詩。


いそがなくたっていいんだよ
オリイブ畑の 一ぽん一ぽんの
オリイブの木が そう云っている

岸田衿子 「南の絵本」より抜粋

「いそがなくたっていいんだよ」

 その言葉から始まる詩に

いそがなくてもいいんだよ
種をまく人のあるく速度で
あるいてゆけばいい

岸田衿子 「南の絵本」より抜粋

「種をまく人のあるく速度で あるいてゆけばいい」

 その言葉で終わる詩に、なんだすごくホッとしたんだ。




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