見出し画像

カードゲームをオンラインでやるための計画づくり

教育のためのTOC 駅伝 Advent Calendar 2021 の17日目の記事です。

去年の2020年4月につくったアンビシャス・ターゲット・ツリー(ATT)をふりかえります。(本来なら去年のカレンダーの記事で書くべきでしたが。)

契機

思いやりとリーダーシップを育み自己成長を促すゲーム・ダイアログ、アチーバスのファシリテーターをたまにやっています。わたし自身はこのゲームをプレイし、ゲーム後にゲーム中の行動をふりかえりをすることで、自分の思考の癖や思い込みをメタ認知できた経験があります。カードには、著名な書籍にある、充実した人生を送るための行動原則が書かれていて、声に出して読みながらプレイすることで原則が自然と頭に入ります。カードの文字が読めればお子さんでもできます(^^)

17種のカードを4人のメンバー全員でそろえます

ところで、コロナの流行で2020年3月以降対面で集まっての会ができなくなっていました。勤め先からも在宅勤務指示が出ていましたので会社でもできなくなりました。

そんなときに、同僚でゲーム経験のある方から、「在宅勤務が続いていて元気がなくなってきて、そんなときにアチーバスを思い出しました。オンラインでできませんか?」と問いかけられました。

頭の片隅にあった「アチーバスをオンラインでできるのだろうか?」という問いと、ほんの少しのチャレンジ精神に、火が灯りました。なによりゲームで元気を出したいとおっしゃってくれたそのお気持ちにファシリテーターとして応えたい、彼女が少しでも元気になるきっかけをつくりたかったのです。

やったこと

とはいえ、どうしたらいいんだろう、課題がたくさんあるなあと途方にくれました。
考えていくうちに、ATTの形で整理するのが良さそうだと思いました。

中間目標の並べ替えもしました
悩んだなあ。なお「参加者はカードを持っていない」という障害は今回は扱いませんでした

そして、他のファシリテーター仲間の人がオンラインでやってみようかなとぽろっと言っていたのを覚えていたので、勇気を出して話してみました。(ATTは見せてないですが)

すると「インストラクター仲間に声をかけて、やってみたら?きっと集まってくれるよ」と言ってもらえました。この言葉は、誰と練習したらいいのだろとウジウジ考えていた引っ込み思案なわたしの背中を、ぐっと押してくれました。

そうして、仲間と練習でき、人数的にゲームに参加できなくても見学したいと言って参加してくれた人もいました。
その後少しブラッシュアップして、わたしに声をかけてくれた方ともゲームができたのでした。彼女はお子さんと一緒にひとつの画面から参加してくださいました。
※ゲーム制作者のお気持ちもあるので、あくまで限定的なトライアルとしての取り組みであり、講座としては開催していません。

このときのことに関わってくれた方々には、本当に感謝しています。

初回の様子
3回目は、山札へのこだわりを手放したり、参加者の状況もより想像してみたり

やってみてわかったこと

  • 今までやったことがないことでも、ATTを書いて、自分にとって見える状態にして考えることで、何が不安なのかを認識でき、また頭の中で具体的にシミュレーションできて、その結果実行できました。

  • 今回は、中間目標を並べ替えて順番にやっていけばいいという気持ちになれませんでした。「全部の課題を解決しないとゲームができない、やりたいと思えない」と感じて、並べ替えの作業に納得がいかないままでした。そういう意味では、誰かに声をかけてATTを見てほしいと言えたらよかったです

  • とはいえ、最初の課題を解決しないことには、他の解決策を決めても崩れかねない、それが全体に影響するのだと知りました。

  • ATTで計画したことを実際にやってみた結果、ゲーム進行としては問題なく進められたましたしそれはATTによって準備がしっかりできていたからだとは思えたものの、参加者がどう感じるかや、時間配分までは想像が及びませんでした。実際ゲーム時間は倍くらいかかり、プレイヤーのメンバーはとても疲れたと思います。
    目標や障害の設定にそのあたりを含められていなかったからだと思います。

  • おこがましいですが、エジソンの偉業に触れた気持ちがしました。
    「わたしは10000回失敗したのではない。10000通りのうまくいかない方法を発見したのだ」
    チャレンジしやりとげたことは、大きな経験になりました。

  • ATTを書くことも大事だけど、自分の目標に共感し力を貸してくれる仲間、このATTで書いたようなことを相談できる存在が大事だと改めてわかりました。アチーバスの17原則のひとつにもある「同じ夢を持つ仲間(Mastermind)」ですね。

最後に

アチーバスをオンラインでやってみたことで、逆にオフラインで感じられる場の大切さを改めて知り、オンラインでどうよりよくするかを突き詰めるのはやめにしました。実際、それはわたしよりも賢い人がもっとブラッシュアップしてくれています。また、トライアルにおけるわたしのファシリテーションの中で「なぜこれにチャレンジするのか」の伝え方が足りなかった部分もあったかもしれないと思うこともありました。そういった複数の理由から、継続的にパワーを注げませんでした。

わたしは「教育のためのTOC」の3つのツール、ロジック・ブランチ、クラウド、ATTの中では、ATTを書く回数がいちばん少ないです。
自分がやる気になる目標設定も苦手ですし、ATTはステップが多くて疲れてしまうからだと思います。
つまりそれは、小さく具体的な中間目標を設定するのが苦手だといえます。中間目標のひとつひとつが大きくなりすぎてしまい、それもまた「達成できるわけがない」と、モチベーションが下がってしまってしまう原因のひとつなのかもしれません。

今回の例では、どうしてもやりたいことがありました。それが原動力となり、少し苦手なATTを書いてでもやり遂げたいと思いました。
今後同じようなことがあるときには、ATTのフレームワークを思い出して、それから、最初の一歩の行動が踏み出せるような、「できると思える」中間目標・行動づくりを意識してみようと思います。

あとは苦手科目の、仲間づくりですね!^^;


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?