シンプルなネガティブ・ブランチの例
教育のためのTOC アドベントカレンダー 2023 の24日目の記事です。
(執筆が遅れましたが)
この動画で触れられているパックンのお話が、ネガティブ・ブランチの良い例になりそうだなと思ったので書いてみます。
注意:投資の話や、本動画の宣伝をしたいわけではありません。
パックンの家庭はとても貧しかったそうで、ちょっとしたことにも気兼ねなくお金を使えなかったそうです。十数キロ先の協会まで行くのに、母親の車のガソリン代がないから自転車で行ったといったことがあったとか。
動画の中でパックンは「アメフト部なんかには入れなかったよね」と話しています。理由は「うちにはプロテクターを買うお金がなかったから」。
これを教育のためのTOCの「ネガティブ・ブランチ」で書くと以下のような感じになるでしょうか。
ネガティブ・ブランチとは、ロジック・ブランチで考えることでネガティブな前提を見つけ出し、予測されるネガティブな結果をポジティブに転化する行動を考える方法です。
ネガティブな前提は複数ありえます。
「でもやり方次第だ」
「お金がかからないスポーツ、1人でできるスポーツをやることにした」
と動画の中でパックンは言っていました。
ここがパックンの考え方であり、ネガティブ・ブランチの手法にも通じるところです。
ネガティブ・ブランチ的に説明すると「スポーツのクラブには入れない」というネガティブな結果を引き起こす原因「スポーツをやるのはお金がかかる」に対して「お金がかからないスポーツを選ぶ」という対処、ポジティブな結果につながる行動を引き出しています。
この行動をとることで、元々のネガティブな結果が起こることがなくなります。
ここで大事なのは、飛び込み競技がパックンにとって「お金がかからずメリットも大きい理由」を論理的に挙げていることです。
(ロジック・ブランチの形式ではありませんが、上の図でグレーで書き足しました)
対処となる行動を考えるときは「ネガティブな結果を本当に回避できるのか?」という検証の視点が重要です。もちろんいろんな案を出したうえで、その視点で検証したうえで行動を決めるのでOK。
そのためにはポジティブな結果に転化することを諦めずに考えることも大事です。
ネガティブ・ブランチには、こんなふうに行動・選択を変える力がありますし、それはパックンのように生活や人生をも変える出来事につながるかもしれません。
ネガティブな思考は否定されがちな時世の風潮もありますが、自分で行動を選択する力の源になりうると感じられますね。
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