Silence is Violence
子供の頃、一番初めに歴史(社会)の授業で奴隷制度と人種差別の話を聞いた時。
「白人が、きつい仕事をさせるために黒人を使った。給料を払わず働かせた。奴隷を人身売買したり、ひどいことをいっぱいした。
今も黒人に対して差別がある世の中である。」というような内容だったと思う。中学生ぐらいだったかな。
最後の一行のところを聞いた時、
「え?なんで?悪いことを白人がしたのに何で黒人が差別されるの?差別されるべきなのは悪いことをした方じゃないの??」
と子供ながらに強く思って、帰ってから母に話した覚えがあるんです。
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先日ジョージ・フロイドさんが白人警官に殺されてから、アメリカをはじめ、世界各国でデモが行われていますね。
私の住むロンドンでも、連日にわたってデモのニュースを見かけます。
今回だけでなくこのような事件が起こったとき、胸がとても痛む。
「同じ人間なのになんでこんなことが起こるんだ!」と悲しくなる。
でも。自分には何もできないな、、というフラストレーション・煮え切らない思いが残る。そして段々忘れてしまう。
「人種差別のことなんて、日本人しかいない社会で育った日本人には分からないよ」と言われてしまいそうで。
ていうか自分で自分にも言っていて。
ジャマイカ系である黒人と結婚しているけれど、それはここでは何の意味も持たない。
「センシティブな話題だし、何かへたな事言っちゃったら。。」と思って黙っておく。
「自分には人種差別について何か言う資格はないんじゃないか。」
「どうせ私には何もできない。分からないから。」そう思っていた。
でも間違ってたなと気づいて、今これを書いています。
結局、胸は痛みながらも、「ひとごと」にして、無視しているのと同じだと気付いたから。
"In a racist society, it is not enough to be non-racist, we must be anti-racist."― Angela Davis
「人種差別の社会では、差別しないだけでは不十分。人種差別に反対しなければならない。」
“If you are neutral in situations of injustice, you have chosen the side of the oppressor.” - Desmond Tutu
「不平等な状況に中立的な立場をとることは、抑圧している方の味方になっているということだ。」
デモの様子を見ても、白人の人も結構参加しています。
昔のデモの様子に比べると、明らかに白人が増えています。
黒人と白人の問題だから、って黙っていてはいけないんだと感じたんです。
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欧米は白人社会で、今の時点では政治的にも文化的にも欧米が世界のリーダーになっていることは、認めざるを得ない。
例えば
アカデミー賞だってほとんど受賞するのは白人俳優(女優)、白人監督。
黒人が1人か2人。
アジア人、東洋人なんて1人選ばれたら「おぉー」ってなる。
白人には腰が低くなる日本人もいる。
少なからず、日本人も白人社会文化(White supremacy)に影響を受けてます。
黒人と白人だけの問題じゃない、欧米だけの問題じゃない。
もっと知識を深めて、Racism―人種差別はどういうものか、を学んで、伝えていきたいと思います。
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そして場所は変わって・・・
アジアでも同じようなことが言えるのでは?と思うんです。
歴史的に、日本人は多くのほかのアジア人を弾圧・迫害してきた。
でも彼らを差別的に扱ったりする人とか、良く思っていない日本人が未だにいる現実がある。
日本人は、欧米の世界でいう白人的立場にいる。
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これからグローバル化が進んで、世界中に違う人種が共存していく中で、絶対に考える必要のある問題だと確信しつつ、私が子供の時に純粋に感じた違和感は、間違ってなかったと感じています。
※はじめましての後に、一発目の記事がこんなヘビーかつ繊細な問題ですが、時事問題とのタイミングでたまたまです。
色々と違うジャンルのものも書いていきますので、今後ともよろしくお願い致します☆
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