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Silence is Violence


子供の頃、一番初めに歴史(社会)の授業で奴隷制度と人種差別の話を聞いた時。

「白人が、きつい仕事をさせるために黒人を使った。給料を払わず働かせた。奴隷を人身売買したり、ひどいことをいっぱいした。
今も黒人に対して差別がある世の中である。」というような内容だったと思う。中学生ぐらいだったかな。

最後の一行のところを聞いた時、
「え?なんで?悪いことを白人がしたのに何で黒人が差別されるの?差別されるべきなのは悪いことをした方じゃないの??」
と子供ながらに強く思って、帰ってから母に話した覚えがあるんです。

***

先日ジョージ・フロイドさんが白人警官に殺されてから、アメリカをはじめ、世界各国でデモが行われていますね。
私の住むロンドンでも、連日にわたってデモのニュースを見かけます。

今回だけでなくこのような事件が起こったとき、胸がとても痛む。
「同じ人間なのになんでこんなことが起こるんだ!」と悲しくなる。

でも。自分には何もできないな、、というフラストレーション・煮え切らない思いが残る。そして段々忘れてしまう。

「人種差別のことなんて、日本人しかいない社会で育った日本人には分からないよ」と言われてしまいそうで。
ていうか自分で自分にも言っていて。

ジャマイカ系である黒人と結婚しているけれど、それはここでは何の意味も持たない。

「センシティブな話題だし、何かへたな事言っちゃったら。。」と思って黙っておく。

「自分には人種差別について何か言う資格はないんじゃないか。」

「どうせ私には何もできない。分からないから。」そう思っていた。


でも間違ってたなと気づいて、今これを書いています。

結局、胸は痛みながらも、「ひとごと」にして、無視しているのと同じだと気付いたから。


"In a racist society, it is not enough to be non-racist, we must be anti-racist."― Angela Davis
「人種差別の社会では、差別しないだけでは不十分。人種差別に反対しなければならない。」

“If you are neutral in situations of injustice, you have chosen the side of the oppressor.” - Desmond Tutu
「不平等な状況に中立的な立場をとることは、抑圧している方の味方になっているということだ。」


デモの様子を見ても、白人の人も結構参加しています。
昔のデモの様子に比べると、明らかに白人が増えています。
黒人と白人の問題だから、って黙っていてはいけないんだと感じたんです。

***
欧米は白人社会で、今の時点では政治的にも文化的にも欧米が世界のリーダーになっていることは、認めざるを得ない。

例えば
アカデミー賞だってほとんど受賞するのは白人俳優(女優)、白人監督。
黒人が1人か2人。
アジア人、東洋人なんて1人選ばれたら「おぉー」ってなる。

白人には腰が低くなる日本人もいる。

少なからず、日本人も白人社会文化(White supremacy)に影響を受けてます。
黒人と白人だけの問題じゃない、欧米だけの問題じゃない。

もっと知識を深めて、Racism―人種差別はどういうものか、を学んで、伝えていきたいと思います。

***

そして場所は変わって・・・

アジアでも同じようなことが言えるのでは?と思うんです。

歴史的に、日本人は多くのほかのアジア人を弾圧・迫害してきた。
でも彼らを差別的に扱ったりする人とか、良く思っていない日本人が未だにいる現実がある。

日本人は、欧米の世界でいう白人的立場にいる。

***
これからグローバル化が進んで、世界中に違う人種が共存していく中で、絶対に考える必要のある問題だと確信しつつ、私が子供の時に純粋に感じた違和感は、間違ってなかったと感じています。


※はじめましての後に、一発目の記事がこんなヘビーかつ繊細な問題ですが、時事問題とのタイミングでたまたまです。
色々と違うジャンルのものも書いていきますので、今後ともよろしくお願い致します☆

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