新卒看護師がうつ病になって消えたかった時の話②

前回の続き

服薬開始してすぐ、絶対にプラシーボなんだけど気持ちは落ち着いた気がした。一時はこれで症状が落ち着いてちゃんと働けると思ったけど、やっぱり最初の薬が合わなかったり業務についてとか色々あって、やっぱ無理〜ってなった。あの時はマジで使い物にならなかったから、落ち着いて働けるように師長さんが便宜を図ってくれて、簡単な業務内容だけをふってくれた。それでも頑張れなかったけど。

死ぬほど要領悪いし、忙しくしてる先輩らに上手く声かけられなかったし。出勤しても皆に迷惑しかかけてないし普通にこなせない自分に嫌気がさして、抑うつもひどくなって辛かった。とにかく今はもう何も考えたくないし頑張りたくないと思った。それで秋に診断書をもらって休職することにした。

ホントに情けないやら申し訳ないやら、いつも心の中にドデカ漬物石でも背負い込んでるんかってくらい気持ちが重いし暗くてドロドロしてた。家にいても落ち着かないし友達の誰にも相談できないし。ガチで死にたいわけじゃないけど毎日消えたくて、無意識に死にたいとかおかしな独り言を言ってた。とにかく早く元気になりたかった。

だいたい1月くらい休んで、復帰を目指すことにした。いきなりフル勤務はメンタルが死ぬので最初は週何回か、時間も半日とかから体を慣らしてくようにと、かかりつけの先生と相談して診断書を書いてもらった。マジで職場には迷惑しかかけてないのに、便宜を図ってくれて本当に有難い。しんどかったら朝に連絡して休んでいいからね、って言われた。本当に感謝しかない。

最初は毎日気持ちがしんどかったし行きたくなかった時もあったけど、心配かけるの嫌だしタダでさえ特別扱いなのでなるべく頑張った。しばらくすると簡単な業務をこなすのも慣れて、パニックになったり泣いたりしなくなった。年末くらいには少し勤務時間を延ばしていった。家のことで色々あってメンタル崩したりしたが、まぁ休職前と比べたらずっとマシと言えるくらいには調子が戻りかけていた。

さて、前にも書いたが私は現在も休職中だ。復帰するにあたり働き方をどうするか考えて、ノンワークノンペイよりも休職扱いにして傷病手当を受給するのが安定した収入になると先生に勧められたからだ。勤務と呼んでるが報酬はゼロなので、やってることはボランティアみたいなものだ。ただ今後元気に働けるようになれるよう、自分のために働いている。

しかしこのコロナ流行。言い方は悪いが、休職中の身で部外者だ。万が一患者にコロナを感染させてしまっても責任が取れないので自宅待機している。まぁ残当な対応だ。でも1年前から思っていたんだけど。

私 病棟看護師向いてないわ、辞めよう

ということで今更このツラ下げて、元気に転職活動中だ。

あの病棟の業務が合わなかっただけで、別の業務内容ならちゃんと働いてみたいと思ってる。配置換えも希望してみたが難しいとわかった時から考えてた。もらった恩を仇で返すじゃん…って思うけど、コロナの終わりが見えなくて働けない焦燥感もある。気付かないふりをしてきたが、いつまでもズルズル居続けて特別扱いされる私のことは、きっと先輩らにとって面白くないだろう。

常勤で働けるかはわからないが、少なくとも施設でパート的な働き方は頑張れそうだと思う。もし他のところもダメだったとしても、それこそ看護師以外の仕事、最悪アルバイトでも生きていける。資格のためにお金も時間もかけてるから非常にもったないけど、またあの死にそうな思いをするくらいならよっぽどいい。

何か資格持ってる人は転職しやすいと言うけど、転職でその資格以外の道を選ぶ人は少ないと聞く。せっかく苦労して資格取ったのに生かさないのは、自分の苦労は無駄だったのかとジレンマに悩むんだそうだ。まさか自分がそんなことを考える日がくるとは思わなかったよねー。ホント人生わかんないわ。真面目に無難な道を選んできたつもりなんだけどなぁ。

いや、そんなことなかったわ。看護の受験で高校生物の履修捨てて化学選択したし。その事で当時バチくそ担任とバトってたわ。名前忘れたけどサンキュー担任、無事に資格は取れたよ。病んだけど。

正しい生き方ってなんだろうなぁ、って考えるようになった。まだ、たまにふと消えたいと感じることはある。でも前よりはこんな自分は消えた方が皆のためになるとは思わなくなった。自分が嫌いな自分でいたくないから、少しでも好きになれるようにこれからも頑張って治療していく。それでいつか絶対に断薬する。

今年度に入って2月ほど経った。きっと新卒看護師もそうじゃない人も、仕事が上手くできなかったり人間関係に悩んだりして病んでる人は多いと思う。新卒は慣れない環境で病みやすいから、貴方だけが変なんじゃない。私みたいに鬱は気の持ちようだとか甘えてるだとか考えたりせずに、辛いと思ったら我慢しないようにしてね。私はあの時、新卒はそんなもんだとか散々言われて分かってても、ホンッッッッット辛くて消えたかったから。