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DNA検査をしたら、自分が原始人であることがわかった話

新年が明けてあっという間に8日がすぎてしまいました。クリスマス期間も終わって、今日からまた新たな日常が帰ってきました。

ありがたき日常。毎日が”非日常”的な人も、それがその人の日常ということですね。なんにしろ毎日の暮らしを「日常」と違和感なく呼べるような生活の獲得というのは、いろんな奇跡の上に成り立っているものですね。こんなふうに、年の功によって日常に感謝を覚えるようになった中年のわたくしめでございます。

さて今日は、昨年受けた衝撃の中でも群を抜いてびっくりだったことについて書いてみたいと思います。

昨年の夏、母の身体のかゆみのために薬局を訪れたときのことでした。私と母はまったく同じようなかゆみの症状をもっているのですが、母のほうが状態が悪かったのです。

私自身はこの症状についてこれまでに遠方の皮膚科にまで足を運んで解決しようとしてきたのですが、なかなか完全には治らなかったのもあって、一か八か期待せずに、そばの街の薬局に相談しに来てみました。

そこで話をしてみると、頭髪の薄い大変美形の薬剤師さんに、DNA検査をお勧めいただいたのです。

頭髪の薄い大変美形の薬剤師さん「パッチテストや血液検査でも、もちろんアレルゲンを突き止めることができることが多いんです。でも、DNA検査ですとそれ以上に細かく、さまざまな成分に対しての反応がわかります。かなり広範囲で、ひとつひとつの食べ物への適性がわかるんです。なにに対してアレルギー反応が出るのか、どんな成分対して弱いのか、あるいは身体に適しているのか適していないのか。とても詳しく知ることができます。
検査結果のレポートは25ページにもなるんですよ。自分のDNAがどのようになっているのかを知るのは、エキサイティングな体験です。結果を読むのは本当に面白いんですよ。どんな人の結果もとても興味深くて、僕も伝えるときが楽しみなんです!(青い目と白い歯でニッコリ)」

とおっしゃるものだから、そりゃあやってみたいと思いましてね。
もちろんこれは保険外なので、それなりのお金がかかるのです。が、とにかく二人分お願いして検査を受けました。

結果私は、ニッケルがダメ、でした。
リストにある食べ物は、

○禁止
○適していない
○少し適している
○適している
○かなり適している

と五段階の適合評価がついているのですが、禁止あるいは適していないものを簡単にまとめると、

小麦系穀物は摂取禁止(小麦でできているパンやラーメンなど)
乳糖ダメ(乳製品のほとんどが摂取不可)
野菜もかなりダメ(生き方がわからなくなるやつ)
果物もかなりダメ(天国追放レベルのつらさ)
茶類ぜんぶダメ(さよなら伊藤園…もうお~いお茶って言えない…)
工業的に作られたお菓子ぜんぶダメ(トッポ…じゃがりこ…涙)
砂糖ダメ(なんて書いてあるか読めないレベル)
豆系ぜんぶダメ(黒豆もあずきも失えと…?大福…あんみつ…!!)
青魚ぜんぶダメ(は?は?え、は?死ぬんだが?)
柑橘系ぜんぶダメ(ねえ~~これなかったことにしていい???)
海藻ぜんぶダメ(海苔…軍艦寿司…おにぎり…!!絶句)
コーヒーダメ(これはもう前世のカルマを疑ったわ…)
チョコレートダメ(今更だがグレようと思う)
大豆と大豆製品ぜんぶダメ(麻婆豆腐とか…湯豆腐とか…泣くよもう)
ビール禁止。ワインもダメ(ここまで来ると逆にお花畑が見えてくる)
塩に弱し。酸に弱し。アルコールに弱し(うっせえわ!!)
トマトがダメ…トマトがダメ…トマトがダメ…(エコエコアザラク…)

適しているものを大まかにまとめると、

肉全般OK
じゃがいもOK
とうもろこしOK
白米OK
数種の二枚貝OK
白身魚OK
りんご・バナナなど一部の果物OK
きゅうりなど一部の野菜OK
日本酒ちょっとOK

え。。。あの。。。

頭髪の薄い大変美形の薬剤師さん「ううーんチーズもトマトも小麦もダメで、このイタリアでどうやって生きていけというのだろう」

私「まぐろがダメ…ってことはまぐろ寿司が…先生アタシめまいが…」

頭髪の薄い美形の薬剤師さん「でもこれで、何が原因となるのかがわかってよかったですね」

私「そ、そですね…さよならアンチョビ…さよならトマト…さよならパイナップル・いちご・豆腐…でもまぐろは…まぐろは…神よ嘘だと言っておくれ…」

髪薄美形薬師さん「ハハ…そうか…日本人にとってはまぐろのお寿司が重要なんですね…」

私「あなたたちイタリア人にとっての、ピッツァと同じかなァ…」

薄美薬「うわ~それはひどい…」

私「ラーメン…コーヒー…うどん…まぐろ…まぐろ…まぐろ…」

ハクビヤク「……げ、、元気だして、、食べられるものもあるし…フライドポテトが食べられるよ」

私「(まぐろ寿司ロスをフライドポテトで慰めようとするところにツッコミどころしかなくて引きつつ)う、うん…」

と、こんな感じの会話をして、この辛い事実に脳内を耳鳴りみたいに支配されながら、普通に立ち上がって、普通にお礼を言って、店をあとにして、ハァ~~~~~ッと大きなため息をついて、空を見ました。うん?そうだよ。もちろん、空にはまぐろ寿司とラーメンと餃子が浮かんでいたよ。ハハハハ!泣

そして、面白いのがここからなのです!!

そのあとしばらくしてから、お仕事で仲良くさせていただいている人と発達障害について話しているうち、自閉症スペクトラムの傾向についてのある程度詳しいテストをしてもらう機会を得ました。

自分の行動や考え方についてのさまざまな設問に回答して結果を出してもらうと、なんと自分はバリバリの自閉型に偏っていることがわかりました。

そして解説によると、自閉型の人は狩猟採集をしていた時代には活躍しやすかったが、現代社会には適合しにくいと言われていることなどを知りました。自閉型の人は集中が一点にのみに向かってしまうため、別のことを同時に考えることができません。マルチタスクができないため、仕事をしながら他の人にも気遣う、というようなことがとても難しくなってしまうのですね。

それからちょっとして私は、たまたま岡田斗司夫さんのある動画を見ました。そこで岡田さんが、狩猟採集時代に人類は採集や狩りにのみ一点集中する脳をしていたが、それでは外敵に襲われる可能性が高くなる。このため人類は採集しながらも周囲に危機感を持って気にすることを始めて、なんと実に100万年もかけて集中する対象を分けることの出来る能力を得たのだ、という人類の進化について解説していました。

この進化により人類は、採集採集!食べる食べる!と、その場その場で一点にのみ集中するのではなく、採集しながら外敵を気にして生きのびたり、食べながら少し先の未来を考えて食料を蓄えるようになり、この集中分割能力をもってようやく農耕が出来るようになったのだそうです。しかしこの現代にも、狩猟時代のままのDNAを持った人も残ってはいる、ということでした。

ここでですよ、改めて私は、自分のDNA検査の結果を見てみたのです。

自分の食べられるものは主に、肉、二枚貝、一部の魚、りんご、イモ類…

なっ、なにぃ?!こっ…これは…!!人類が狩猟採集時代に食べていたものにかなり近いのではないだろうか…!!

農耕時代や遊牧時代になってからの食べ物(野菜や乳製品や小麦)があまり食べられず、主に狩猟採集時代に食べていたものが適していて、脳も一点集中型ということは…これつまり、自分は…

DNAが原始人、ということなのではないか…??

え、待って。原始人。。。って。。
…ジャワ原人とか…北京原人とか…??
ど、土器の時代…?
貝塚??
ナウマン象…?

俺、原始人だった…原始人だったんだ…
だからだ!!原始人だから、社会に適合できなかった(仮説)んだ…!!!

この解にたどり着いたとき、なんだか、腹の底から笑いが込み上げてきました。ワハハハハ!!私は何を隠そう、遺伝子からして原始人だった(仮説)のだ!!ウホホー!!

この、自分自身との、ものすごい合致感。
このピッタリと完全な、真円のような究極の調和はなんだろう!!
自分と原始人との出会いとはまさに、まぐろと寿司飯レベルの出会い。
奇跡のマッチングではないか…!!!

自分は47年間生きてきて、こんなにすがすがしい納得というものを味わったことはなかったかもしれません。自分は、原始人だった。これがファイナルアンサーすぎて、己を包んできたモヤがすべて晴れたような感覚に襲われました。するとそのとき、過去のすべてが、走馬灯のように脳内をめぐったのです。

あのとき自分が失敗をやらかしたのは、仕方なかったんだ。自分は、言われたことにのみ集中してしまっていたのだ。教習所の教官の言ったことに対し、ウホ!と心のなかで返事をして、そのまま言われたことにのみ集中して呆れられてしまったんだ。自分は会社の先輩の言ったことに対し、ウホ!としか思わなかったがため、訊かれたことにそのまま回答して怒らせてしまったんだ…あの時だって、この時だって、おいらは…ウホ!か、あるいはウホホ!か、もしくはウガウガ…としか考えられなかったんだよ…

(※自閉型の人がみなこうだという意味ではございません。言葉を鵜呑みにしたり、言われたことのみに集中する特徴が色濃く出たときの、自分のエピソードです)

『超訳・原始人語』
ウホ!→了解
ウホホ!→超了解
ウガウガ…→嫌だ…

DNAレベルでそうなんだから、しゃあないしゃあない!!
究極にしゃあないよなーっ!涙
と、思うに至りました。

現在私は、主に米やとうもろこしの粉で作られたもの、じゃがいも、数種の野菜、肉、白身魚などをいただくという食生活を送っています。
そして、仕事も集中が一点に向いてもいいようにできるだけ整えたり、友達にも連絡がつかないときはなにかに集中している可能性があることをわかっていただいたりして、環境を整えています。

だって、原始人なんだもの(仮説)!!
原始人は、原始人らしく、生きるのさ…

というわけで今日は、自分を悲嘆させつつもこの上なく安心させてくれた「自分は原始人である」という仮説についてでした。
私事でごめんね、読んでくれてほんとありがと!

それではまたね!みんなありがとう~~!

毎日無料で書いておりますが、お布施を送っていただくと本当に喜びます。愛と感謝の念を送りつけます。(笑)