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必要な転勤であれば、もっと家族への配慮を!

こんなテーマを投げかけられたら、書くしかない!

#日経COMEMO #転勤は本当に必要か

〇転勤は、会社にとって、また従業員にとって必要な制度ですか。必要だとすれば、なぜでしょうか。
〇転勤は、リモートワークの進展などで「どこでも働ける」ようになれば、いずれ減少したり、なくなってゆくと思いますか。
〇転勤のあり方は、今後、どのように変わっていくと思いますか。

とのことですが・・、正直なところ私には、「転勤が必要かどうか」というのはわかりません。が、ある程度は減っていくと思います。なぜなら、今のような「家族の都合を考慮しないやり方」を続けている限り、転勤を希望する人、受けられる人が間違いなく減っていくからです。

私が話を聞いているのは海外への転勤者の家族(主に妻)で、国内はごくわずかです。でも、確実に「夫婦どちらかの転勤のためにキャリアを中断することを望まない人」は増えています。「こんなに家族の都合も考えずにあちらこちらに行かされるのではたまらない、妻のキャリアにマイナスだ」という理由で、海外で転職活動をスタートし、転職を機に帰国された方を知っています。

もしかしたら、まだまだこのような変化に気づいている企業は少ないのかもしれません。しかし、この10年の間にも、専業主婦世帯数と共働き世帯数の数はどんどん開いていき、キャリアの継続を希望する海外駐在員の配偶者は増えています。同時に、駐在員の意識が変化してきていることも感じます。「妻のキャリアへの影響が心配」というメールやメッセージをいただくこともあります。

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たまたま数日後に講演の予定があって資料を作成していたのですが、こちらは、私が個人的に知っている駐在妻の皆さんの「駐在同行前の職業」です。

20210526心の経営プレゼン資料

従業員に転勤を命じる企業は、配偶者がこうしたキャリアを継続できなくなるかもしれない、ということに対して、どれだけ想像力を働かせることができているのでしょうか。もちろん、会社によって大きな違いがあると思いますが、「女・子どもはついてくるもの」という価値観なのだろうと思ってしまうようなこともあります。

「結婚後もお互いのキャリアを大事にしたい」という価値観を持つ人は、この先確実に増えるでしょう。人生100年時代と言われる中で、ある時は妻のキャリアを優先し、またある時は夫のキャリアを優先する。そんな時代になっていくのではないでしょうか。その時、旧来型の転勤制度を持つ会社が生き残ることはできるのか?そう考えると、転勤のあり方は変わらざるを得ないのではないかと私は考えます。

つまり、すでに先進的な企業が取り入れているような、例えば
・従業員が「今は希望しません」と断ることができる
・転勤する場合にはそれ相応の手当てがプラスされる
・外転勤で言えば同行する配偶者のキャリアのサポートもする

といった、従業員が「自分と家族とキャリアにとってプラスになる」と思えるような制度ができてくる、そうしないと欲しい人材を得ることができないという未来がやってくるのではないかと思います。

私は駐在妻キャリアサポートコーチとして、夫の海外駐在に同行し、キャリアを中断したことでメンタル的に非常に落ち込んでしまった方をたくさん見てきました。優秀でやる気のある方が、誰もが経験できるわけではない貴重な海外生活の期間の中で、そうした暗黒期を過ごすのは本当にもったいないと感じています。更に言えば、元気を取り戻し、海外生活の中でたくさんの力を身につけて帰国しても、それをなかなか評価してもらいにくい日本の社会のあり方は、国全体にとって大きな損失となっています。

仮に転勤がなくならないとしても、その転勤を、本人だけでなく家族にとってもプラスにできるような制度が求められています。また同行する配偶者が慣れない土地で必死で身につけた適応力、フレキシビリティ、決断力、交渉力、突破力等を活かして、日本社会で真のダイバーシティを実現する助けになれることを願っています。

駐妻カフェの活動は、「孤独な駐在妻を作らない」という個々の駐在妻へのサポート活動でもあり、そして少しでも社会の空気感を変えたい!という思いを持って発信している活動でもあります!


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