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当事者になる ⑦施設を再見学する

4月の終わり、私は伯母と連れ立って伯母が入居希望をした施設を
再び訪れました。
4月の半ばは不動産屋さんに伯母宅に来てもらい、売却に関する説
明をしていただいたり、不用品(含む骨董品)の処分や仏壇の閉眼
供養をしていただいたり、一気に物事を動かしていた時期でした。
私は若干息切れをしていましたが伯母は粛々と自宅を片付けつつ、
この再見学の日を心待ちにしていたようです。

入居する予定の部屋は思ったより広く(前に見学した部屋より
少し広かった)、希望していた中層階で見晴らしもよく。
「ここに決まるんだな」と私はそう思いました。
実際に窓サッシの幅を採寸して、カーテンの用意を考えました。
一通り部屋の説明、そして施設の説明をしてくださったHさん。
「問題が無ければ、、」。
そう、再見学して問題なければそのまま賃貸借契約手続きを
する話になっていました。
最初にこの施設の見学に来た時に通された応接室へ移動します。

伯母と私二人分の住民票とそれぞれの判子。
それが施設側から依頼されていた持参物でした。
そして、契約手続きの重要事項説明を受けます。
その後、署名と捺印。
「身元引受人」の重みがしみてきます。
私の母が亡くなってから、それからずっと伯母のことを見守り
してきたけれど、今後は何かあったらまず私のところに連絡が
くることになるんだな、と実感しました。
「あなたの出番はまだです。」と言っていたあのケアマネさん。
あなたは正しかった。
そして、私の出番がやってきたのだと身が引き締まる思いが
しました。

「荷物を搬入する日」もしくは「ここで生活を始める日」
次はそれを決めなければなりません。
「伯母ちゃん、お引越しはいつにしようか?」
「来月中にしたいわ。」

。。え!5月中!?
今日はもう4月の末日近く、まだ引越業者も決めてないのに、
それは可能なことなの!? ていうか誰がやるの、それ。。
と私が少しパニックになっていた時に伯母は涼しく、
「もう大体用意出来てるし、持っていくものは決めてるから」

「では、どちらかの日にちが決まったらご連絡ください。」
と施設のHさんの言葉に私は我に返りました。
実は私は引越をきちんと経験したことがありません。
物を動かすだけでなく、各種手続きが必要なことくらいの
予備知識しかなかった私。
次は引越業者さんの見積依頼か、、とゴールデンウィークを
それに費やす気持ちになりました。


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