MICHIBATA KIDSとミチバタ音楽会と私 ー Hara Kazutoshi

MICHIBATA KIDSと聞いてまず思い出すのが、映画「大誘拐 RAINBOW KIDS」である。誘拐された老婆が頼りない誘拐犯達の計画を乗っ取り、自分の誘拐を成功させるという傑作クライムコメディであるが、風間トオルの違和感のある関西弁が終始気になる映画だ。
MICHIBATA KIDSも「大誘拐 RAINBOW KIDS」のように「ミチバタ音楽会 MICHIBATA KIDS」みたいにイベントのサブタイトルだと思っていたが、ホームページを見るとMICHIBATA KIDSはトノフォンとBUTTER(渋谷東しぜんの国こども園が運営するカフェ)のチーム名?でイベント名がミチバタ音楽会ということでいいのだろうか。全然違っていたらすみません。出演させてもらったのにそこら辺を全然わかっていなかった。

さて、ミチバタ音楽会は親子でライブが楽しめる子ども連れ大歓迎のイベントである。
普通小さな子どもを連れてライブを見に行くというのはなかなか難しいが、ミチバタ音楽会では子どもと一緒に音楽を楽しめたり縁日のような出店でお買い物ができる。
こういったイベントが定期的に開催されることは稀であり、主催のトノフォンとBUTTERはとてもエラい。小規模なイベントながらその意義は大きく、トノフォンが航空公園で開催している「トノフォンフェスティバル」と同じくらい重要で、トノフォンにとって根幹となるイベントであると思う。
しかし、新型コロナウィルスの影響でミチバタ音楽会も昨年から開催できない状況である。私は昨年子どもが生まれたばかりなので、まだ連れていけていないのが非常に残念だ。このコロナ禍が早く収まり、気兼ねなくライブを楽しめるような世の中になることを祈っている。

私はシンガーソングライターの野田薫と一緒にやっているHara Kazutoshi+野田薫というユニットで、第1回目のミチバタ音楽会に出演をさせてもらった。対バンはbiobiopatataと青柳拓次さん。
一般のお客さんと子ども連れのお客さんが半々ぐらいだったろうか。忘れたが多分それぞれそれなりにいた。そんな状況だが、子どもがぐずったり泣いちゃったりしても、それはそういうものという雰囲気があったと思う。
さて、難しいのはbiobiopatata、青柳拓次、私たちが出演するイベントを見に来てくれるような音楽ファンと子どもたちが混在する会場で、どのように演奏するべきかということである。子どもに寄せた方がいいのか、いやここはそういったことを意識せずいつも通りやるのがむしろこのイベントのコンセプトに合ってるのではないか、と私と薫は出番前に熱く議論した。結果、普通にやろうということになったが、出店で買ったおもちゃの楽器も念のため用意していたところに迷いが見受けられた。
biobiopatataが終わり、我々がステージに上がるとなんと!会場には子どもが一人もいなかった。彼らは外に出て出店で売っていたおもちゃのラッパを全力で吹いて遊んでいたのである。私たちはガラス張りの会場から外のラッパを吹く子ども達を眺めながら、いつも通り演奏したのであった。
今後ミチバタ音楽会に出演するアーティストにアドバイスですが、演奏するときは無理に子ども向けに寄せなくても大丈夫じゃないかな。復活した暁にはまた呼んでくれよな!

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