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桁と大垂木の仕口

2023年10月25日(その1)
木工事の加工場では、桁と大垂木の仕口の墨付け、刻みが行われていた

火打ちを用いず杉の厚板で屋根の水平構面を取るには
桁と大垂木の接合部は、引張耐力3kN程度以上が必要になるということで
扇ボソといわれる仕口+ビスで納めることにした
扇ボソの仕口は、大工さんにとっては手間のかかる作業なので
太いダボでの代用も考えたが
大工さんが「扇ボソでいきましょう」と引き受けてくれた

軒桁と大垂木の納まり図
軒桁の大垂木が掛る部分に斜めの蟻が刻まれている(扇ボソ)


今回の設計は、構造設計事務所に構造計算をお願いすることにした
渡り顎の仕口の耐力をどう数値化するかなど
対応できる構造設計事務所を見つけることも一苦労だった
結果、村上木構造デザイン室村上さんが引き受けてくれた
実験データなどの情報収集からの構造計算となった
また、村上さんとお話する中で、国産材(杉)で耐震等級3を目指すという新たな指針が加わった
伝統的な仕口や継手を使用し、金物で補強するという趣旨に沿って、様々な提案をいただいた
軒桁と大垂木の仕口も提案の一つ

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