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難しい上司 - Matt 1
個人付の秘書として、18年間で6人の外国人の上司を担当しました。
それぞれ短い期間で1年、長い期間では7年間担当しました。
その最長期間、7年間担当した上司 (仮名Mattマット) が一番難しい上司でした。
一言で言えば気性が荒い方なのです。
私が採用される前、2人の秘書がそれぞれ短い期間で辞めていて、私は3人目に採用された秘書でした。
Matt は面接の時の感じは良く、過去の上司より立場が更にシニアであっても、とてもカジュアルな会話をする方でした。
そして、無駄のない、頭のキレる方だという印象を持ちました。
金融トレーダーとして結果を出し、出世している方を担当するのは Matt が初めてでした。
この業界で言えば、一番稼ぐチームにいた方です。
しかし、入社後間もなくして彼の気性の荒さや社員からの評判の悪さを知ることとなります。
最近は気性の荒い方はあまり見かけませんが、当時は相当なプレッシャーの中、感情を爆発させる方がいました。
最初は少しびっくりしますが
「自分で自分に腹を立てているだけ」
と割り切り、気にしないようにしました。
そして、彼に対する私なりの基本的取り扱い要項は下記としました。
・ゴミ箱を彼の動線に置かない
(蹴飛ばすので)
・お腹を空かせない
(イライラ防止、仕事に集中しているのでランチはサンドイッチなど食べやすいもの)
・結論から話す
(気が短いので結論から伝え、それで終わることが多い、気に入らない場合は説明を加える、という流れ)
・不安にさせない
(絶対的にサポートしますよ、という態度を見せる)
気性が荒く、気分に波がある Matt は部下からかなり敬遠されていましたが、どこか人間味のある方なので、慕う人もいました。
私はそこを見逃しませんでした。
気に入らない事はハッキリと言ってくれますし、色々と厳しいことを言ってくれるのは私に期待している証拠、と取るようにしました。
綺麗事ばかりではない大変さもかなりありましたが、今となっては笑える思い出となっています。
その Mattとの7年間のエピソードも後々ご紹介したいと思います。
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