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「レーエンデ国物語」感想

新聞の書評コーナーで紹介されていました。王道のファンタジーだと。
書評が目に留まっても実際に購入にいたるまでは、なかなかいかないものです。
だけど、「レーエンデ国物語」は買ってしまいました。
スルーが出来なかったし、しなくて正解でした。

日本人は西洋ファンタジーに強い憧れを持っているのだと思います。
鬱蒼とした緑の森やそびえたつ城、騎士に魔術師。
無条件に引き寄せられます。

購入した「レーエンデ国物語」は分厚いです。
読み切れるかなと少し不安があったのですが、その不安は不要な物でした。
読み始めると物語に引き込まれます。
美しい整った物語です。まさに王道ファンタジー、異世界の物語です。

想像力をつきつめて世界を構築していけば、自分達の社会、世界とは違うリアルな世界が生まれ出す。ファンタジーはまずはその世界を構築する難しい作業が必要なんじゃないかと思います。
どこかで見たもの、聞いたものだと途端に現実に引き戻されてしまうからです。異世界に行きかけていたのに、脳が萎えてしまうのです。

いつの間にかこれだけファンタジーが世の中に溢れてしまっているので、新たに創作する難しさを思ったりします。

「レーエンデ国物語」はその難しさを突破した、読む者を異世界に誘う物語と言えます。

1巻も素晴らしいが、特に2巻月と太陽は面白いです。


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