学者向きとジャーナル向き

「ジャーナル向き」と「学者向き」の頭の良さについて説明します。

ジャーナル向きの頭の良さは、はっきりとした意見を持ち、的確な発言ができるという特徴があります。彼らは公の場での発言が求められるため、常に適切な意見を述べなければなりません。

一方、学者向きの頭の良さは、詳細な研究や考察を行う能力が求められます。学者は公に発表する機会は少なく、ゆっくりと物事を考えることが必要です。

どちらのタイプの頭が優れているかというと、一般的にはジャーナル向きの頭の良さがより目立つ傾向にあります。たとえば、IQテストでもジャーナル向きの人が優れた結果を出すことが多いと考えられます。

しかし、これは短期的な視点での話です。

ウサギとカメの寓話を考えてみるとわかりやすいです。ウサギがジャーナル向きで、カメが学者向きと考えると、うさぎはより道をしつつ、目標に向かって素早く進みますが、カメはゆっくりと確実に進んでいきます。これが学者向きとジャーナル向きの違いを表しています。

多くの人は学者向きのゆっくりとした進み方を笑いますが、長期的に考えると、学者向きの人が笑うべき存在だと思います。

現在は、ジャーナル向きの人こそが頭が良いと見られがちです。彼らは口が達者で的を射た発言ができるため、短期的な目標をすぐに達成できると思われます。一方、学者向きの人は口数が少なく、何を考えているか分からないように見えるかもしれません。それゆえに、前者が頭の良い人とされるのは当然のことです。

しかし、これは現在が不景気で短期目標に力を入れる傾向にあるからだと思います。長期に渡ることを考えると、学者向きの人も重要な存在になるはずです。社会にはそのような自由が必要であり、学者向きの人が持つべき能力が活かされない場合、成果が出せない可能性もあります。それは望ましくありません。

短期的には問題がなくても、長期的に本来の成果を出せないことは勿体無いと感じます。

最後に漱石の言葉で結びます
牛になる事はどうしても必要です。我々はとかく馬になりたがるが、牛には中々なりきれないです。
この牛が学者型、馬がジャーナル型でしょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?