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[英詩] Ezra Pound, 'The Tree'

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※ マガジン最終号

英詩のマガジン の本配信、今月3本目です(英詩)。

マガジンとしての配信は今回が最終号になります。が、今後、英詩/米詩/詩歌に関る記事がなにかできたら、単発でお届けすることがあるかもしれません。

今回は米国の詩人エズラ・パウンド(Ezra Pound, 1885-1972)の詩 'The Tree' を読みます。

パウンドは、20世紀の詩人の中で、英詩の歴史をふまえ、世界の詩の歴史をふまえ、独自の詩学にもとづき、美しい詩を数多く うみだした詩人です。

その詩学は、西欧の詩の歴史に宿された音韻の原理をふまえた革新的な技術にささえられていました。

詩の歴史の中で、詩の技術に関しては、発明者、模倣者、希釈者の3種がいるとパウンドは考えます。発明をおこなう詩人はきわめてまれです。パウンドは発明者を自負していました。

パウンドの短詩集 𝑃𝑒𝑟𝑠𝑜𝑛𝑎𝑒 (1926/1935/1971, 下) の巻頭に収められた詩 'The Tree' を読みます。

Ezra Pound, 𝑃𝑒𝑟𝑠𝑜𝑛𝑎𝑒

※「英詩が読めるようになるマガジン」の本配信です。コメント等がありましたら、「[英詩]コメント用ノート(202211)」へどうぞ。

このマガジンは月額課金(定期購読)のマガジンです。月に本配信を3回お届けします。各配信は分売もします。

本マガジンは、今回の配信をもって終了します。

2016年3月から6年半ほど続いたことになります。

長い間の ご愛読に ふかく感謝します。

また、どこかでお会いしましょう。

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🔶 The Tree

次の詩テクストは、上記 𝑃𝑒𝑟𝑠𝑜𝑛𝑎𝑒 (1971) から。

The Tree
Ezra Pound

I stood still and was a tree amid the wood,
Knowing the truth of things unseen before;
Of Daphne and the laurel bow
And that god-feasting couple old
That grew elm-oak amid the wold.       5
'Twas not until the gods had been
Kindly entreated, and been brought within
Unto the hearth of their heart's home
That they might do this wonder thing;
Nathless I have been a tree amid the wood  10
And many a new thing understood
That was rank folly to my head before.

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