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[書評] 医師が教える新型コロナワクチンの正体2
内海聡『医師が教える新型コロナワクチンの正体2 テレビが報じない史上最悪の薬害といまだに打ち続ける日本人』(ユサブル、2023)
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騒動の3年間を検証し総括する体ながら鋭い切込みが仕掛けてある
内海氏の本テーマのシリーズは全部で2冊ある。
① 医師が教える新型コロナワクチンの正体(2021)
② 医師が教える新型コロナワクチンの正体2(2023)
本書でシリーズは完結したと思われる。
① は刊行時の最新の知見を盛込んでいたが、② は最新情報でなく、これまでの検証かつまとめをおこなう現状総括である。もちろん、現在でも最新の知見や情報は出てきているが、これで区切りをつけるということだろう。
① はロバート・ケネディ・ジュニアとの対談も収めていたが、② は「繋ぐ会(ワクチン被害者遺族の会)」会員との座談会を巻末に収録している。
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本書の姿勢は前著と同じで、基本に立帰れ、これである。その姿勢で淡々と述べてゆく。
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とはいうものの、これも前著と同じく、ところどころに鋭い仕掛けが仕込んである。それは、基本を見つめようとすればするほど見えてくる、途方もない切れ味のものである。
どの分野でもおそらくそうだと思うが、基本について隅々まで熟知すればするほど、すさまじいものが見えてくることがある。著者が専門とする領域でもそれがあり、それを本書のなかでさりげなく、気をつけなければ何も気づかないくらいの筆致で書いてある。
だからこそ、それに気づくひとに向けて本書は実は書かれているとも思えるのである。つまり、ある意味で〈分かる人にしか分からない〉のである。
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これは、かつて詩人のパウンドが crannies という言葉で呼んだものと同質だ。つまり、物事と物事との間にかすかに看て取れる、ある種の隙間のようなものだ。それはゆらぎと見える/聞こえることもあれば、違和感と感じられることもあるだろう。
これは人目につかない。これに気づくのは、基本を知っている人のみである。基本を知っているからこそ、そこからずれるものの存在に気づくのだ。
だから、著者は基本に帰れと言うのであろう。
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本書は、シェディングについて、類書にない掘下げた議論をしている。評者はこの関係の本を十冊以上読んだが、ここまで考えを掘下げた文章は初めて見る。それができるのも、著者の基本の把握が深いからかもしれない。
ということで、その問題に入るまえに、前提となる基本をみてみる。
著者はこう述べる。
〈ワクチンはそもそも自己免疫システムに対して、抗体をつくるよう記憶させる目的を持ってつくられているのですが、記憶のさせ方を間違って行っているので、狂った記憶を持った自己免疫システムで生きていくことになります。これも新型コロナワクチンに限らず、すべてのワクチンについても同じことがいえます。〉(85頁)
この前提に立って、著者はシェディングは存在すると判断する。そのうえで、こう述べるのである。
〈「シェディングにならないように免疫力を上げよう!」と考える人がいますが、それは間違いかもしれません。免疫力が落ちている人がシェディングになるのではなく、むしろ日頃から生活に気を配っている健康な人のほうがなりやすいのです。〉(100頁)
これは一見すると逆説のようにもみえる。が、これは仕組みの基本をきちんとふまえているからこそ、出てくる議論である。続けて著者は述べる。
〈スパイクタンパク、いわば未知の毒のようなものが飛んできて、体が排除しようと反応を示している状態がシェディングです。普段からジャンクフードばかり食べている不摂生な人のほうがかえって反応は出ません。戦う力、反応する力がないというイメージが近いと思います。だから、すぐにおかしいとピンとくるのです。普段風邪もひかないような人たちが、その時期になって具合が悪くなっているのには、何か外からの原因があると思って然るべきなのです。〉(100頁)
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この考察は深い。しかし、シェディングにならないための対策は(全員が一斉にこれ以上のワクチン接種をやめる以外には)残念ながらないという。(101頁)
となると、製薬会社(ファイザー社を含む)の内部文書にシェディングの記述があることを(あらかじめ)知っていながら、接種を強制する機構の責任は大きいといわざるを得ない。
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