[書評] 洪正幸氏の2022年の本
正しい生き方と誤った生き方を区別する
著者は本書第4章「善悪二元論を否定する隠された理由」で、善悪二元論を否定する考えを広めているのは何者かの問いを立てる。
確かに、サンデルの白熱教室のように絶対的な善も悪もないという考えは広まっているようにも見える。仏教でも善悪不二という言葉もある。
しかし、釈迦の根本教義は四諦八正道であると著者は断言する。八つの正しい道を歩むことで真理にそった生き方をするという考えだ。
つまり、正しい生き方と誤った生き方を区別するということだ。
区別できなければそもそもどれが正しいか分らない。
*
いま地上に生きている私たちは絶えずどちらが善であり悪であるかを判断して進んでいかなくてはならない。
善悪の区別をなくすことで誰が得をするか。悪の存在がそれで喜ぶのだと著者は言う。そのため、そのような間違った思想を流布させようとすると。
善悪をつけさせないようにして、自分たちの悪をごまかし、糾弾されないようにする。
著者は言う。「まず人間として重要なのは、善と悪を区別する知恵であり、それに基づいて善を取り悪を離れる事です。」
仏教の七物通誡偈にある諸悪莫作と衆善奉行という偈がまさにそれである。悪を去り、善を取れという考えだ。
「善悪は人間にとって基本的な教えで、それが十分に出来てこそ、次の段階で善悪不二も出てくる」と著者は述べる。
*
題にある宇宙人の分類に関しては、著者のブログの
にある。
また、イエスの復活と宇宙人の問題については同ブログの
・イエスの復活と宇宙人・出エジプトとUFO 聖書に現れる宇宙人の姿
にある。
*
本書第8章「地球を守る光側の宇宙人の働きと転生」では、光の存在について、仏教でいうと、魔を調伏する明王と呼ばれる存在がそれに当たると著者は述べる。
不動明王・降三世明王・軍荼利明王・大威徳明王・金剛夜叉明王・大元帥明王・愛染明王・孔雀明王など
彼らは忿怒という怒りの形相で、炎を背負い、武器を持って描かれる。
悪に対して押しとどめる正義の光の存在がいると仏教でも解っていると著者は言う。
*
レプティリアンについては、著者のブログの
にある。
*
本書第9章「地球を守る宇宙人の活動」で著者は、歴史上いつも繰返されてきたのは、〈与える〉か〈奪う〉かの対立だという。
「ひとに愛を分け与えることを喜びとするグループと、ひとびとを支配しコントロールすることを喜びとするグループ」の二つのグループだと著者は述べる。
*
著者は最後の第10章「宇宙の兄弟たちへの祈り」で、陰ながら私たちを見守ってくれている宇宙の仲間たちへの感謝をささげる祈りを紹介している。
*
本書はブログ記事とオンラインサロンでの記事をまとめあげたものだが、上に挙げたブログ記事の内容については、ブログを参照するように書いてある。
*
著者の本は、そのときはわからなくても、あとになって本当に役に立つ、参考になることがじんわりとわかってくる不思議な本であることが多い。本書も、大事なことを伝えていると感じる。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?