[万葉]like the roar of a tiger (巻2.199)
大和歌を英訳で読むマガジン(5) の第3回は万葉集巻2の199番の歌です。
……整ふる 鼓の音は 雷の 声と聞くまで 吹き鳴せる 小角の音も 敵見たる 虎か吼ゆると 諸人の おびゆるまでに 指挙たる 旗の靡きは 冬ごもり 春去り来れば 野ごとに つきてある火の 風のむた 靡かふごとく 取り持てる 弓弭の騒き み雪降る 冬の林に つむじかも い巻き渡ると 思ふまで……
……軍の隊伍を整える鼓の音は、雷の音と聞こえるほど、吹き響かせている小角の音も、敵を目にした虎が吠えている