[書評] 補語の本質が通常補語としてのみ説かれるものと髣髴の間に連なること
細江逸記『目的補語としての副詞』(盛岡ペリカン堂、2018)
初出は「英語青年」第84巻第1号(1940年10月1日)。前著の『主補語としての副詞』とあわせ読むべき論文。
『主補語としての副詞』では、〈副詞が主補語として用ひられる場合〉を扱った。
例えば、
That's verily. (Shakespeare, 'The Tempest', 2.1.321)
(それは本当だ)
のような用例の verily について、〈古来多くの学者は、補語は名詞にあらざれば形容詞