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着色料

人工甘味料の話が一段落したので、今回はその次に進みます。取り上げるのは「着色料」の話題。スーパーやコンビニエンスストアの店頭に並ぶ商品は、どれも色鮮やかなものが多い(パッケージは除きます)のですが、中にはなんとも不自然に感じることがありませんか。そんな時はちょっと不安になったりもするのですが、今回はそんな着色料についての話です。


そもそもの話になりますが、着色料を使うという事、つまり食品に着色をする理由は、色鮮やかにして食欲をそそったり購買意欲を高めたりするために用いられます。その他にも、色合いを保ったり品質を維持したりするために用いることもあります。見た目で比べた場合、同じ食品でも地味な色合いのものだと、鮮やかな色彩のモノと比べるとどうしても見劣りしてしまいます。味は食べてみないと分かりませんので、見た目でおいしそうかどうかを判断してしまい勝ちになりますよね。

それじゃ、食品は何でもかんでも着色料を使っているのかというと、じつをいうとそうではありません。中には使ってはいけないとされているものもあるんです。野菜類、食肉、鮮魚介類には、着色料の使用は法的に禁じられています。なぜなら、鮮度の判断ができなくなりますから。

自然の色合いって最初はきれいで目を引くのですが、時間が経つとどうしても劣化してしまいます。これは仕方がないことなのですが、見た目を気にするとなると話は別です。そのため、加工の段階あたりから着色をすることも出て来るんです。

この文章を読んでくださる皆さんが、一番気になるのは「体にとって害があるのか、それとも安全なのか」ということでしょう。いずれその話は書きますが、先ずは着色料の事を知ることから始めましょう。

着色料の種類

着色料には「合成着色量」と「天然着色料」の二つに分けることが出来ます。

合成着色料

合成着色料は、石油を原料として化学的に作り出された着色料です。一般には「タール系色素」といった表現がされていたりします。合成して作られるモノなので、安定して供給され、また不純物が無いという特徴もあります。色鮮やかで退色しにくいといった特徴があり、頻繁に使用されています。

石油由来と聞くとどうしても安全性に不安を感じてしまうかもしれませんが、日本では食品衛生法で指定されたものしか使用できないというルールがあります。そのうえで、安全性の評価がキチンとされています。加えて添加できる量も定められているので、心配する必要は無いでしょう。

天然着色料

一方の天然着色料は、主に植物をはじめとする生物や食品を原料として作られるものです。自然な色合いという事もあって、昔から好まれる傾向があります。ただ、光や熱に対して多少不安定になる事があるうえに、供給の面で安定性に欠ける場合があったりして、一般的には合成着色料より高価な場合が多いようです。

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