#お酒に飲まれた日の話

2020年6月15日 00:27

みんなで「書く」ことでつながったり、
楽しい習慣になったらいいな。

そんな企画に賛同したメンバーで、毎週テーマに沿って投稿しています。
参加したい方がいましたらコメント欄にてご連絡ください。

今週のテーマは「 #お酒に飲まれた日の話」です。

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あの時私はまだ入社1年目だった。

会社の人から「みんなで軽く飲みにいこう〜」
と言われて、居酒屋に向かった。

デンッ

少し遅れて到着したそのテーブルには、一升瓶が乗っかっている。

日本酒は大学の時もちょっと飲んではいたし、
何より味が美味しくて好きだ。
美味しいと噂のその日本酒を、みんなで飲む流れらしい。

会話もはずみ、ふとグラスを見ると、なぜだか満杯の日本酒。

？

まぁいいかー

ふとグラスを見る。
私はさっきから飲んでいる。
が、グラスは満杯なのだ。

こわいなこわいなぁ〜

いるんですね、妖怪って。

そこにいたのは「妖怪飲ませ上手」
ニコニコしながらまぁまぁ〜と、するーっと、お酒を注いでくる
いつのまにやら一升瓶が空き、さらにもう一瓶追加されている

終わった頃には、私の先輩は店に定期入れを忘れていたし、
ふらふらだからタクシー帰りの人もいた。

その先輩たちを心配しつつ、帰路についた。
まぁ、私は平気っぽいなー

そんな風に思って電車に揺られていると

無重力

身体がふわーッと浮いて、というか身体は浮いてなくて意識だけ浮いて、もどっていけなくなるような

気持ち悪い。

どっちかっていうと電車の速さに身体がついていけてないというか

もうどっちにしても気持ち悪い。
ていうかこのままじゃ何か分離して死ぬ！こわ！気持ち悪い！

途中下車して座り込んだ

あーーーーーーーーーーーーーー
1人になった途端酔いが回る奴だって、忘れてたーーーーー

激しい後悔と、さらにそれを上回る気持ち悪さに飲まれ、身動きが取れない。

すると、

「がんばれよ」

と頭上で声がした。

見上げると金髪ヤンキー兄さんが冷えたペットボトルの水を差し出している。
おそらく、すぐそこの自販機で買いたてのやつ。

「あ、、、りがとうございます、、、、、」(気持ち悪くて小声)

私が水を受け取ると、金髪兄さんは颯爽と行ってしまった。

その金髪がめちゃくちゃ神々しく見えた。

いるんですね、神って。

翌日になっても「妖怪飲ませ上手」の妖術は解けず、
気持ち悪くて天井を眺めるだけの休日を過ごした。

まぁ、金髪の神に会えたので、妖術にかかったのも悪くない。

でも今度あの妖怪と飲む時は、日本酒以外を飲もう、、、

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