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【映画 天使のくれた時間】★★★★☆

お気に入り度 ★★★★☆

・原題は『Family man』。「家族」と「仕事」がテーマ。
・ファンタジー・ラブロマンス・ヒューマン・コメディ全部入り!
・悪く言えばどの要素も中途半端かも?

以下公式ページのあらすじです。

優雅な独身生活を謳歌していたビジネスマンが昔の恋人との“もうひとつの人生”を体験することで本当の幸せに目覚める姿を描いた大人のファンタジー。成功を夢見て恋人ケイトと別れロンドンへ旅立ったジャック。13年後のいま、ジャックは大手金融会社の社長として、優雅な独身生活を満喫していた。クリスマス・イブ、昔の恋人ケイトからの電話があったが、かけ直すことはしなかった。その夜、自宅で眠りについたジャックだが、目覚めると、ケイトと我が子2人に囲まれた家庭人ジャックになっていた……。

邦題『天使のくれた時間』からは、コテコテの恋愛ものが想起されますが、実際は「家族愛」がテーマでした。そういう意味では、原題『Family man』の方がしっくりきます。

まず、観終わってすぐ感じたのは

「ファンタジーだな〜」

ってこと。ファンタジーの正確な定義はよくわからないけど、設定といい、登場人物の行動といい、作品全体を通じて「フィクション感」というか「おとぎ話感」を感じました。

流石に夫の中身が変わったら妻が真っ先に気づくでしょ!

最後のシーンのジャックは流石に不審者だろ!

とか、冷静に考えればいろいろツッコミどころがありましたね(笑)

でも、主人公のジャック(ニコラス・ケイジ)と妻のケイト(ティア・レオーニ)がどちらもいい演技してました。笑えるところは笑えるし、映画のメッセージもしっかり伝わってくる。加えて、子供も可愛い。

まとめると、家族と過ごす時間の尊さをストレートに伝える素敵な作品でした。

ただ、20年近く前の映画ってこともあって、ちょっと時代遅れ感はあったかも。

仕事or家庭の二者択一の選択って永遠のテーマだと思うけど、今の時代「どっちも取る」を目指すのが一般的な中、二つの選択がかなり極端にえがかれてました。あと、詳しくはネタバレになるからいえないけど、ラストは「男は仕事、女は家庭」っていう価値観が少しみえ隠れしたり。

まあ、でもそれは作品のせいじゃないし、仕方ないと思います。

個人的に一番響いたセリフは、ジャックがケイトにいう

「今の生活にはプランがない」

というセリフ。「仕事って比較的ゴールがわかりやすいけど、家庭(生活?)ってゴールを目指すものじゃなくて、同じように考えるともやもやするよね〜」とめちゃめちゃ共感。

というのも私、大学院生の頃は「研究者になる」っていう明確な「プラン」がありました。でも、諸事情により研究者という(大袈裟にいえば)夢を諦めて結婚を(これも若干語弊があるけど)選んだ結果、いまキャリアにプランがなくなっちゃって、絶賛人生に悩み中です(笑)

今の生活に不満ってわけじゃないけど、日常って当たり前すぎてありがたみを忘れてしまいそうになるから、再確認する意味でもこういう映画は定期的に見たいと思いました。

さて、いいところばっかり言ったけど、★4つにした理由としては、見方によってはどの要素も中途半端なところです。

本格的なラブロマンスではないし、「ファンタジー作品です!」というのもちょっと違う気がするし、「家族愛を教えてくれる作品」と言うにはそれほど深みがあるわけじゃないし...

まあでも、これは「強いて言えば」の話ですよ! 普通にめちゃめちゃいい作品です! まだ見てない人はぜひ見てくださいね!

みっちゃん

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