ドイツ生活 576日目 2024/10/12 カールの安らぎ、カールスルーエ
今日は土曜日!
天気が悪いかもと言われていたが、なんとか曇りで持ちそうだったのでお出かけすることに!!!
まだ全然決まっていないが、なんとなく来年あたり新しい街に引っ越したりしたい気分になってきたので、土曜日の時間を使って今住んでいる街から日帰りで往復できる距離で素敵な街を探そう!というささやかなプロジェクトをはじめてみることにした。
仕事内容は満足しているし、同僚も先輩も好きだ。
けど給料がほぼ上がらなそうな雰囲気なので長く働きたいかと言われるとちょっと微妙だ。
そして今住んでいる部屋も、バイオリニストのルームメイトは神様に感謝するくらい相性が良くてラッキーだが、家賃のことで揉めている家主との関係がストレスだ。
もちろん自分が今やるべきことは
・規則正しい生活(睡眠・食事・スポーツ)
・絵を描く!文章を書く!絵本を作る!そして来年はドイツのブックフェスティバルに出展する!
・ドイツ語のB2を修了してC1の勉強を始める!
これだ。
どこにいても自分のやるべきことをしっかりやっていれば周りは気にならないと思う。環境のせいにして自分のやるべきことから逃げてはいけない!
それはわかってる。
けど、ちょっとは現実逃避して引っ越したい街を探してもいいよね?
ということで、前から気になっていたカールスルーエという街に行ってみることに!
レッツゴー!
ザールブリュッケンから電車で乗り換え含めて2時間ちょっとで行くことができる。
地図で見るとこんな感じで、ドイツの西のくびれのところにある。
運よく時間通りに到着できた!
Karlsruheという名前は直訳すると「カールの安らぎ」的な意味だ。
カール3世が都市計画をした街で、カールスルーエ宮殿から放射状に街並みや道路が並んでいるのがポイントらしい。(目玉のカールスルーエ宮殿を見るのを忘れたことに今気づいた)
ドイツの秋は美しい!
カールスルーエ中央駅からすぐの場所に動物園がある。
橋を渡るとその動物園の上を渡ることができて、橋の上からゾウを観察できる。
中央駅から市街地に向かって歩き始める。
カールスルーエには美術大学があるのは知っていたが、美術館も色々あるらしい。大きな道路に面した劇場らしき建物が工事中になっていた。
市街地に近づいてきた。
何か公民館らしき建物を発見したので入ってみる!
ドイツのいいところは、こういうふらっと入った公民館とかに置いてあるフリーペーパーのデザインが素敵なものが多いことだ。
この公民館ではちょうど地元の作家が作ったものを紹介・販売するポップアップストアを開催していたので入ってみた。
いろんな作家さんがいて、個人で活動している人がたくさんいた!
ケルンやザールブリュッケンでは半年住んでいたがこういうものをそんなに見かけなかった。多分絶対あると思うけど、たまたま私の目に入らなかっただけだと思う。
けど公民館に置いてあったパンフレットを色々みていたら、「女性起業家を支援!」とか「アーティスト・デザイナーのためのお助け機関」みたいなものが色々あった。
カールスルーエはもしかしたら個人の作家や起業家などに優しい街なのかもしれない。
どんどん市街地を歩いていたら、ピラミッドを発見!
ここにカール3世が眠っているらしい。
広場ではお祭りをやっていて、ステージで歌っている人がいた。
お腹が空いたので、ソーセージを買って食べた!
市街地ではパフォーマンスしている人がいた。
ちょっと歩き疲れたので適当に路面電車に乗ってみることに。
こういう時にドイツ鉄道乗り放題チケットを持っていると行き先や代金を考えずにふらっと乗れるのがいい。
適当なところまで乗って、好きなところで降りてまた戻ってきた。
そしてちょっと気になっていたカールスルーエの現代美術館、ZKM: Zentrum für Kunst und Medienに来た!
普通は展示が先だと思うが、気になったので先にショップに入ってみた。
美術館のショップに置いてある本は普段の本屋さんには置いてないものがたくさんあるので面白い。
特にアーティストが展示した時にそれをまとめた図録?とか回顧録みたいなのを出版することが多いが、そういうのが面白い。
ショップは広くて、おもちゃとか日めくりカレンダー、アクセサリーなども売っていた。この美術館のオリジナルグッズもあって可愛かった。
そして展示会場へ!
テーマは「AIと人間とアート」、という最近いろんなところでよく見かけるテーマだ。
私は紙・鉛筆・絵の具・手作業・手作り、とかが好きなのであんまりテクノロジーとかAIにはそんなに興味がない。
けど今の時代AIを無視してものづくりをすることはできないのだろう。
傍にあるモニターに文章を入れると、それに対応してロボットが文章を書く、みたいな展示だった。
次の展示は、「美術作品の解説をAIにさせる」というテーマの展示。
この赤いチップを使うらしい。
この赤いチップをこのモニターの機械に接続して、いくつか問題に答える。
質問は「今日の気分は? 元気・元気じゃない」「テクノロジーが世界を良くするのに必要だと思う? 思う・思わない」などなど。
そしてその質問への回答に応じてAIが私に合わせた解説をしてくれるらしい。
適当に絵の前に立って、作品の右側にある機械にチップをかざす。
すると、なぜか作品解説文が全部絵文字で表示された。
ミスなのかと思って他の作品でもチップをかざしてみたが、全部絵文字が表示されてしまった。
私には何を解説しても無理だと思われたのか、私が質問で「今日は疲れている」と回答したから気を遣ってくれたのかわからないが、全部絵文字だった。
そのあとも画像生成のコラージュなどの作品を色々みて回った。
でもやっぱりテクノロジー?とかAIが作った、みたいなのはそんなに好きになれない。
さっきみたいに人間が全部作ったやつをAIが解説する、みたいなのは面白いと思う!けど作品をAIとかコンピューターが作っちゃったら面白くない気がする。
現代美術だけではなくて、絵画作品も展示してあった。
やっぱり人間が手で描いた絵を見ている方が気持ちが落ち着く。
私もアナログで行こう!と自分の気持ちを再確認できてよかった。
美術館を出て、建物の写真撮影。
美術館を出ると、すごく広い広場があって木とベンチがずーっと並んでいる。
そして少しぶらぶらしていたら帰りの電車まで1時間弱あったのでカフェに入ってお茶することに。
黒い森のさくらんぼケーキ(Schwarzwälder Kirschtorte)というドイツのケーキ屋さんでよく見かけるケーキがあって、それがお気に入りだ。
ラテマキアートも注文して、暖かかったので外で休憩した。
家に帰ってきて、今日カールスルーエで集めてきたパンフレット類を眺めてみた。
このパンフレットに、カールスルーエでは作家を支援している!的なことが書かれていた。
この2冊がとても素敵で気に入った。
特に下の冊子は特色インクと言って普通の色のインクの組み合わせでは出せない明るくて蛍光の色を使っていて、すごく綺麗だ。
よく見たらこの特色インクを使ったパンフレットはカールスルーエではなくフランスのストラスブールの劇場のパンフレットだった。
カールスルーエもフランスとの国境からかなり近いので、フランスのデザインも見ることができるのがいいなと思った。
カールスルーエ、引っ越しもありだな〜
なんて思えるいい1日だった。
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