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ドイツ生活248日目 2023/11/16 温泉の街バーデン・バーデン

今日は朝早めに家を出発して、ドイツの温泉街、バーデンバーデンへ向かう!
国境を超えてフランスの中を走って、ドイツにまた戻ってバーデンバーデンに行くというルートだ。

行ってきます!

日本でドライブをしている時も県境を跨いだりするのに興奮したが、ドイツだとその感覚で国境を越えることができる。
もちろん国境沿いに住んでいる人は両方の言語を話せる人が多いのだろうが、それでもいきなり看板や道路標識の言語が切り替わるのに慣れない。

ドイツまで徒歩1分のところにあるフランスのコンビニ

彼もそこまでフランスに頻繁に行くことはないようで、国境を超えてからは
「フランスの人!フランスの家!フランスの木!フランスの車!」と2人で大興奮していた。

フランスの木、なんか面白い

そしてまたひたすら1時間以上車を走らせる。

基本こんな感じの天気だ

そしてついにバーデンバーデンに到着した!
バーデンバーデンはドイツにある温泉保養地で、住む場所というよりお金持ちの人たちが別荘を持っていたりホテルを取ったりして温泉や交流を楽しむ街のようだ。
だからホテルも結構多いしレストランやお土産物やさん、高級ブティックなどがかなり多い。

可愛いホテル

市街地からちょっとそれた狭い道に古い建築物がたくさん建ち並んでおり、カフェやレストラン、雑貨屋さん、ホテルなどが入っている。

部屋からの眺め

荷物を置いたら街を散策しに外に出かけた。
最初は曇っていて雨が降っていなかったが、彼が天気予報をチェックして「これから1時間後に雨が降る」と言って傘を持って行くことにした。

私が部屋に入ってあまりにも寒かったのですぐさま暖房をオンにしたのだが、彼が「出かけている間に暖房が故障して部屋が火事になったりしたら大変だよ。念の為電源は切っておこう。」と言って強制的に電源は切られた。

彼はとても用心深く、準備を念入りにしてから行動するタイプだ。
私は後先何も考えないタイプなので、とても助かっている。

観光客用にサインが置いてある。

ホテル、カフェがたくさん

市街地を歩きながらお昼ご飯を食べれる場所を探していたら、お菓子屋さんのお兄さんが手招きしてきた。
手には試食用のお菓子が乗っているまな板を持っている。

店内に入ってみた。

なんだろう?

今時の石鹸のような見た目のお菓子、食べてみると、なんだか懐かしいような新しいような不思議な味と食感。
メインの材料はごまのペーストらしく、チョコ・キャラメル・チリパウダー・シナモンなどいろんな種類の味がある。
そのまま食べてもいいし、ヨーグルトに入れて食べてもいいらしい。

「100gで6€だよ。
今すぐ買うなら、200gに増やしてあげる!」
と言ってすごく推してくる。

たくさん試食をくれたので何か一つ買いたかったが、ちょっと考える時間が欲しかったので断ったらお兄さんはすごく残念そうな顔をしていた。
試食だけ食べまくったのに、申し訳ない。

そのあとも市街地を歩いてみてまわった。

とても豪華な建物
素敵なデザインのポスター

高級なレストランしか見つけられず苦しんでいたら、イタリアンのお店を発見した。
入ってみると、パニーニというサンドイッチみたいなものを作ってくれるらしい。
好きなハム、チーズ、野菜を選んで作ってもらえるのだ。

楽しみ
写真は地味だけど美味しかった

スパイシーなサラミ、アンティーチョーク、チーズの組み合わせで注文したらとても美味しかった!
せっかくならバーデンバーデンの地元のドイツ料理屋さんでご飯を食べたいねと言っていたのだが、いきなりイタリア料理になってしまった。

夜はドイツ料理を食べたい。


そして近くにあるTrinkhalleという、温泉水を飲める場所に来てみた。

入ってみよう

中にはフレスコ画がたくさん飾ってあり、昔の温泉にまつわる伝説のストーリーが描かれているらしい。
中央にはクリスマスツリーが飾られていて、クリスマスマーケットの準備中なことがわかる。

とても大きい

中に入ってみると、温泉水が流れている水道を発見!
飲んでみたかったが、飲んではいけないと書かれている。
ちょっと手をつけてみたら、とても暖かい!
少し腕を捲って手をつけてみたらじんわりくる暖かさだった。
早く温泉に浸かりたい!

これがドイツの温泉水

近くの観光案内所にはバーデンバーデンのお土産物グッズが売っていて、ちょっとかっこいいのかダサいのかわからないがこんなキャップも売っていた。

バーデン X バーデン

そしてこの街のメインである、Kurhaus(クアハウス)に来てみた。
Kurはドイツ語で療養、保養、という意味だ。

温泉を楽しんだ宿泊客のための社交場らしい。
中にはカジノ、クラブ、レストラン、イベントホールなどが入っていて、リッチな大人の遊びができるらしい。

おしゃれだ

中に入っているカジノを見学できるツアーがあるらしく、明日参加してみることにした。

雨が降っていてとても寒かったので、早めに移動して温泉に行くことにした。

ここはFriedrichsbadというバーデンバーデンで一番有名な温泉スポットだ。
日本で温泉文化が大好きになった彼が、ドイツでも温泉に浸かりたいと言っていて、やっと見つけた場所だ。

楽しみ

中に入る前に、中庭の方で湯気が見えた。
近寄ってみると、暖かいお湯がためられている!
足湯かもしれない。

ドイツの足湯

建物に入ってすぐに入場料35€を支払った。
日本の銭湯の約10倍の値段だ。

日本の温泉・銭湯は大体500円くらいで入れたりするが、今思えばそれは週に何回も定期的に通うことを想定しているからこその値段設定だと思う。

それに対して、ドイツの温泉は定期的なものではなくリゾートのような感覚なのだろう。1人でふらっと仕事帰りに行くというより、わざわざ休みをとって隣町や隣国から来て、半日かけて楽しむためのものなのだ。

エントランスも素敵だ

ロッカールームからは写真が撮れないのでHPからの写真で紹介。

全部で17種類部屋があり、これを順番通りまたは行ったり来たりしながら温泉・サウナなどを楽しむ。受付では大体3時間を目安にご利用くださいと言われた。

とても大きい

メインの浴場は少し温度が低く、プールのような温度だ。
ここで歩いたり泳いだりして身体を慣れさせてから、少し暖かいお湯に入るというシステムらしい。
建物は円状になっていて、彫刻物が浴槽を囲むように配置されている。

引用元

とても美しくて天井の高い建築物の中に浴槽があって、そこで自由に泳いだりするというのはなんだか面白かった。

そして若干低い温度に体を慣らしたあとはこの浴槽に移動する。

引用元

日本の温泉・銭湯に比べるとお湯の温度は低めなのだが、さっきの浴槽の温度がプール並みに低いので、その比較であったかく感じることができ、そのおかげで何十分でも入っていられる。

いろんな温度設定のお湯が他にもいくつかあり、サウナも2種類、さらに2種類の乾燥室(身体の表面の水分を飛ばすため)があり、時間制限なしでずっと温泉を楽しむことができる。

温泉を出た後は係員の人がホカホカに温められたタオルを渡してくれて、ボディクリームを塗るスペースへ移動する。

そして最後はこんな感じでお茶を自由に飲める読書・休憩スペースに案内される。

引用元

いろんな種類のティーバッグが置いてあって、自由に選んでお茶を入れてリラックスすることができる。


振り返ってみると、今日は本当に外の気温が低かったので、日本のようなアチアチのあったかい温泉を期待していた。
なので最初お湯に浸かった時は、温度があまりにも低すぎてブチギレそうになった。
これで35€!?ひどい!
こんな温度の低いお湯に浸かってたらどんどん寒くなる一方で、3時間もこんなところいれないわ!
という気持ちだったが、温度の低い湯船、中位、ちょっと暖かめの湯船、サウナを行ったり来たりしていたら体がその温度に慣れてきて、ちょっと暖かい湯船でも十分熱く感じるようになったのだ。

それが気持ち良すぎて気づいたら4時間経っていた。

日本とドイツの温泉の一番の大きな違いは温度だ。
日本の温泉・銭湯はかなりあったかいor熱いので、連続して入っていられる時間は長くても30分前後だろう。それ以上入っていたらのぼせてしまう。

一方でドイツの温泉はいろんな種類のお湯を3時間ほどかけて楽しむのが前提らしく、そのためかお湯の温度はかなり控えめだ。

そして二番目に大きな違いは、男女共有ということだ。
入り口からロッカールーム(脱衣所)、温泉、サウナ、休憩所まで全て男女同じ空間だ。唯一男女で別れているのはトイレだけ。
最初の30分くらいはこれに全然慣れなくて、他の人とすれ違うたびに気まずい気持ちになっていたが、後からたくさん団体客のおばさんたちが入ってきて、みんな何も隠そうとせずに大胆にシャワーを浴びてお風呂に飛び込んでいく姿を見て、なんだか励まされた。

誰も他の人なんて見ていないのだ。みんなひたすらにお湯に浸かってのんびりしているだけだし、お湯に一度入ってしまえば肩から下は見えないのでそんなに気にすることはない。
しかも滞在時間の目安が大体3時間なので、同じ時間帯に入り始めた人たちとは何時間も同じ空間で過ごすことになる。
最後の方になると「やあ、まだいたのね」みたいな感じでお互い目を合わせて微笑み合ったりするような親近感のある空気感が漂っていた。

日本でカップルや夫婦で温泉旅行に行くと、温泉に入っている時間は男女別になってしまうというデメリット(?)があるが(今まで当然のことだと思っていたのでデメリットだと思ったことがなかったが)、ドイツやその他のヨーロッパの国で温泉に行くと男女共有なので別行動しなくて済むのはいいかもしれない。


ひとまず、ドイツで初めての温泉を体験することができてよかった。
立地的にも価格的にも頻繁に来れるものではないが、年に一回くらい休暇を過ごしに来るにはぴったりの場所なんだなと思った。


温泉に浸かりまくってお腹がぺこぺこになったので、ドイツ料理を食べようと思ってレストランを探していたが、その前に通りかかった中華料理のお店からとてもいい匂いがした。

価格も安めだし、ボリュームも多そうだ。
ということで、せっかくドイツ旅行なのに中華料理を食べた。

量が多すぎた

量が多すぎて苦しくなったが、とっても美味しくて幸せだった。
夜は雨が降ってとても寒かったが、温泉のおかげで身体の芯は温かかった。

夜のバーデンバーデン

バーデンバーデンの温泉、日本の温泉とはいろいろ違う点があったがとてもよかった!ぜひおすすめしたい!

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