ドイツ生活 626日目 2024/12/1 ミュンヘンで美術館巡りとディナー
今日は日曜日!
昨日は22時前にベッドに入って、朝目を覚ましたら9時だった。
11時間もノンストップで寝れてすごく回復できた!
チェックアウトの後も荷物をホステルに置いて行っていいと言われたので、貴重品だけ持って外に出た。
ミュンヘン中央駅は現在大規模工事中で、あんまり写真を撮っても楽しい感じにはならなかった。完成予想図が壁に貼ってあって、まだまだだいぶかかりそうな感じだった。
昨日そういえばおじいちゃんが「明日は何するの?日曜日はミュンヘンのいろんな美術館が入場料1ユーロキャンペーンをやっているから、いろんな美術館に行くといいよ!」と教えてくれたので、今日は美術館に行ってみることにした。
まずは朝ご飯を食べにカフェに!
ピスタチオクロワッサンの美味しさはイタリアで知ったのだが、ミュンヘンにもあったとは!
イタリアで食べたのと同じくらい濃厚なピスタチオクリームが入っていて美味しかった!姪っ子甥っ子にお土産でピスタチオクリームを買ったので、気に入ってもらえたらいいなあ〜
そして歩いてアルテピナコテークへ。
世界最古の類に入る国立美術館だそうだ。
チケットを買って荷物を預けて入場した!
展示室へ向かう階段がすごく美しくて圧倒された。
一番最初に入った展示室では美術作品に囲まれた空間で子どもたちが工作をしていた。こんな空間でものづくりをしたら、気分も上がってすごいものが作れそうだ。
写実的な絵がたくさん飾ってあって、細部が気になって撮ってみた。
真ん中の絵を取り囲むように小さい絵が並んでいる、今までに見たことのない形式の作品も!
売店では花に関する作品や本がメインで陳列されていた。
アルテピナコテークを見たあとは別の美術館に向かって移動した。
謎に放置されているショッピングカートと落書きが面白い。
バスに乗って移動して、歩いて次の美術館へ!
そして到着!
バイエルン州国立博物館だ!
写真とデジタルペイントを組み合わせた作品を作るアーティストの展示があった。
写真を撮った後iPadのペイントアプリを使って上にいろんな色とかを乗せてデジタルの絵を作って、それをプリントして、その上にアクリルとかニスとかで質感を与えているらしい。
作家が実際に作品を作っている風景を動画で見ることができたが、iPadとApple Pencilが出てきた時にちょっと萎えてしまった。
やっぱりアナログ画材で作ってる方が魅力的に感じるな、、。
けどデジタルとアナログの融合?みたいなのがかっこいい。
メインの展示室ではすごく昔に使われていた剣や武器、防具などが展示されていて面白かった。
鎧を試着できるコーナーもあって、リングを指に通して腕と手全体を防御できる鎧を体感することができた!!!
別の階には、面白いコスチュームを自作していろんな場所で写真を撮っている人の特別展もあった。
上のフロアには陶芸・ガラス・ジュエリーなどいろんなものが展示してあって、グラスをどうやって作っているのか動画で見ることができて面白かった。
一通り見て楽しんだので、出る前にマウスとあちこちで写真を撮ってきた。
博物館からすぐそこにEnglischen Gartenという大きな公園があるらしく、会社の人たちにもそこを散歩することをおすすめされたので行ってみた。
木の枝にマウスを乗せて写真を撮って遊んでいたら、後ろから三輪車で走ってきた子供が急停車して「マウス?」と聞いてきた。
ただただ芝生がズラーっと広がっている大きな公園だ。
寒くても気持ちよく散歩できるので、夏とか春とかだったらピクニックとかして最高だろうなと思った。
昨日よりは曇っているけど日も出ていていい気分だ。
そのあとはバイエルン州立図書館へ!
入ってみたら大きさと荘厳さに驚いた。
写真家の展示が行われていたので見てみた。
様々な国にジャーナリストとして取材に行った人らしく、写真が使われた雑誌や取材許可証みたいなのも展示されていた。
やっぱり文字組がかっこいい。
図書館の中にも入ってみたかったが、入館証がないと通れないゲートがあったので諦めて出てきた。
そのあとはまた歩いてクリスマスマーケットへ!
昨日白ソーセージを食べたお店が美味しかったので、また別のソーセージを食べた!
マリエン広場にある新市庁舎、本当にすごく綺麗だ!
昨日おじいちゃんと食べたじゃがいものお店で、トルネードポテトというのを買って食べた。
このトルネードポテト、去年も何度か見かけていた。
これまでずっとこのトルネードポテトを見かけるたびに
「こんな見た目がちょっと派手なだけの子供騙しみたいな食べ物を喜んで食べて、全く、、恥ずかしい人たちだ」みたいな謎に一歩引いて捻くれた考えを持っていた。
だけどなんだか今日すごく美味しそうに見えてきて、どうしても食べてみたくなった。
食べてみたら、すごく美味しかった!!!
揚げたじゃがいもなのでもちろん想像できる味なのだけど、
外は衣でカリカリ、中はホクホクで、ニンニク塩が効いていてすごく美味しい!!!
私がじゃがいも屋台のすぐそばでこのトルネードポテトにがっついていたら、20代前半くらいのドイツ男子たちがチラッとみて「これなんでそんなに人気なんだろう。味はポテチみたいなもんだろ?」と話して歩き去っていった。
「若者たちよ、、わかっておらぬな。全部カリカリのポテチ、大体がホクホクのフライドポテトと違って、このトルネードポテトはカリカリとホワホワの両方をバランスよく備えていて、既知のようで未知のじゃがいもフードなんだよ、、」という気持ちになった。
ソーセージもポテトもすごく美味しかったけど、とにかく寒すぎてすぐに食べないと一気に冷たくなる。
温かいものを食べて若干体温が上がるも、マイナスの気温で一気に体は凍える。こうなった時、ドイツの冬の日曜日は難しい。
ほとんどの商業施設は日曜日閉まっているし、営業しているのは一部の飲食店のみ。カフェは日曜日の夕方になるとほとんど閉店しており、レストランかバーに入る以外暖をとる方法がない。
帰りのバスは23時なのでそれまでまだだいぶ時間がある。
ホステルに行くこともできるが、せっかくミュンヘンに来たのだから観光したい。
けど寒すぎる、、。どうしよう。
そしてまた!
昨日思いついた、ひとまず電車に乗って暖をとる方法を取ることにした。
ひとまず路面電車で中央駅まで移動し、ミュンヘン中央駅の構内を見てみることにした。
工事中とはいえ、ドイツで3番目に大きい都市だ。
日曜日でも開いているお店があるはずだ!
デリとかちょっとしたサンドイッチが食べられるお肉やさんがあった!
駅構内の本屋さんに入って少し暖をとった後、まだまだ時間があるので電車で少し移動したところにあるクリスマスマーケットにも行ってみることにした!
「ミュンヘンの自由」という名前の駅だ。
時間余ってるし行ってみるか〜みたいな気持ちで行ってみたが、そこにはすごく楽しい空間が広がっていた!!!
普通のクリスマスマーケットみたいにグリューワインやソーセージ、食べ物の屋台もあるが、いろんな作家が自分の作品を売っているアートマーケットでもあるようだ!!!
手編みのモヘヤとウールのブランケット屋さんとか
すごく綺麗な色と形の食器とか
こんな感じでいろんなアーティストがお店を出していて、すごく楽しい!
なんと!いろんな可愛い紙でノートやカードを作っている作家さんもいた!
紙にたくさん折り目をつけて重ねて、メモを刺したりできるスタンドを売っているお店も
とにかく賑やかで楽しいクリスマスマーケットだった!
帰る前にナッツを売っている屋台に行って、かぼちゃのタネを甘いコーティングしたおやつを買った!
アーモンドをカラメリゼしたやつが定番だが、かぼちゃのタネの方が小さくてそこまで硬くないので食べやすい!
そして地下鉄に乗ってまた中央駅へ!
一旦ホステルに帰って、預けていた荷物を引き取りに行った。
一日中ミュンヘン市内を移動してたくさん遊んだが、それでもまだ帰りのバスの時間まで3時間くらいある。
よし!会社の経済記者のおじさんが教えてくれたおすすめのビアハウスに行ってみよう!
なんと看板には1328年創設と書いてある。
すごい歴史的なビアハウスのようだ!
お店の入り口にはミュンヘンの旗の模様をモチーフにしたアクセサリーが売っていて可愛かった。
「1人で予約なしですが、入れますか?」と聞いてみたら、「好きなところにどうぞ!」と言ってくれてすんなり入れた。
会社の人は「人気店だから予約がないと無理かも」と言っていたのだが、ラッキーだ。
日曜夜遅くだったからかもしれない。
メニューを見せてもらって、ネットで見て気になっていた豚肉のグリルとバイエルンビールを注文した。
私はビールを注ぐのがあんまり上手ではないので、プロはどうやって注ぐのだろう?と思って観察してみた。
まずはサーっと流すようにビールを注ぎ、7分目まで入れたら一回瓶を戻して机に瓶の底をコツコツ当てていた。泡を作っていたのかな?
そして最後にふわふわになった泡を乗せるように注いでいた。
まあ言うのは簡単だが、実際にやると難しいのだろう。
ビールと料理が来て、マウスと一緒にいただきます!
そしたら隣にいたおじさん二人組が「あの子、マウスを連れてきているぞ」とコソコソ話しているのが聞こえた。
すると親切そうなおじさんが私の方に来て「Guten Appetit(美味しく召し上がれ)」と声をかけてくれた。
なんだかすごく親切で優しそうな人たちだったので、「このお肉すごく大きくて食べきれ無さそうなので、少し味見しますか?」と聞いてみた。
するとおじさんたちは「いやいや、もう僕たちご飯食べたから味見はしなくていいんだけど、もしよかったら一緒に座って飲まない?」と言ってくれた。
そして!
おじさんは2人ともミュンヘンに20年以上住んでいるらしく、15年前に住んでいた家でご近所さんだったらしい。
だけどお互い?家族と離婚したり引っ越したり転職したりして色々あって全然会えていなくて、今日やっと久しぶりに再会できたらしい。
2人ともなんで私がマウスを連れてきているのか、どこからきたのか、今ドイツで何をしているのかなどいろんなことを興味津々で質問してくれて、ありがたかった。
1人のおじさんはマウスが気に入ったらしく、マウスをビールグラスに立てかけたりして遊んでいた。
ドイツに何年住んでいるの?と聞かれて「1年8ヶ月くらいですかね?」と答えたら「やばい!その期間でドイツ語がそんなにできるのはすごい!」と褒めてもらえた!
ザーランド訛りの会社の人たちと違っておじさんたちは訛りのないHoch Deutsch(標準ドイツ語)を話すので、わかりやすいからだと伝えた。
おじさんたちは生まれはミュンヘンではない街だったので、バイエルン州の訛りがなかったのですごく聞き取りやすかった。
「僕たちね、君がそのカメラ(一眼レフ)で写真を撮ってるときに気づいたんだ。君は日本で有名なインフルエンサーだってね。フォロワーは一体何人いるんだい?」とおじさんは言った。
「え?私インフルエンサーじゃないですよ!ただ日本語でブログを書いているだけで、そのための写真です!」と答えた。
「ブログ!やっぱり!旅行ブロガーだったか。そのブログのフォロワーは何人いるの?」
「えーっと、200人ちょっとですかね。(noteのフォロワーは247人だ)全然多くないですよ」と言うとおじさんたちはふざけて
「なーんだ、じゃあ解散しますか!」と言って笑っていた。
おじさん1:あっはっは!冗談冗談。
おじさん2:僕はちなみにfacebookで1000人以上友達がいる。
おじさん1:それはフォロワーとは違うでしょ。
私:Facebookは最近あんまり使ってないですね
おじさん1:そう、もうFacebookは死んだんだよ。
おじさん2:そう思うでしょ?でも違うんだよ、また次の波が来ると言われているんだ。
おじさん1:ハッ。それはないよ。今流行ってるのは、BeRealだよ。
BeRealというのは私も日本でテニスで知り合った大学生の女の子に教わったアプリで、10代から20代前半の子達の間で流行っているものだ。
インスタグラムでは加工したり編集したり文章をつけたりして表面を取り繕う一方で、BeRealでは今自分がどこで何をしているかをそのまま写真に撮って投稿するというものだ。
おじさん1:娘がBeRealをやっててね。お互い何をしてるかこうやって見れるんだ。
私:いいですね。楽しそう!
「ミュンヘンはベルリンやケルンよりもとても綺麗で気に入りましたけど、高いですよね?」と聞いたら、おじさんたちにザールブリュッケンの家賃を聞かれた。
「私は3人でルームシェアなので参考にならないので先輩の例を出すと、私の先輩は中央駅から徒歩10分のところに77㎡のアパートを借りていて、Kaltmiete(冷たい家賃:部屋だけにかかるお金)が490ユーロです」と言ったら
おじさんは気絶するようなふりをした。
そして
「僕はね、ここ(ミュンヘン中央駅)から2駅のところに55㎡のアパートに1人で住んでいて、Warmmiete(暖かい家賃:部屋の値段+水道ガス光熱費+管理費等)で月に2000ユーロ払ってる」と言った。
55㎡で2000ユーロ…!
高すぎる…。
私はちなみに今のルームシェアの家賃は425ユーロだ。
月に20ユーロの電気代の値上げを必死に抵抗しているような状況だ。
考えられない。
もちろんミュンヘンで働く人の給料は高いと思うが、それでも高すぎる。
大学生の狭いシェアルームでもミュンヘン市内だと700〜800ユーロらしいので、とにかく長期で住むには厳しい街だ。
こうして観光でたまに来るのがいいかもしれないな、と思った。
住んでいたら魅力的なお店が多すぎて散財してしまうし、それに加えて家賃もそんなに高かったら、どんなに給料が良くても私は絶対に貯金できないだろう。
いっぱいおしゃべりして、おじさんと連絡先を交換して解散した。
「日曜の夜に君と出会えて一緒に飲めてよかった!またミュンヘンに来てね!そうしたらまた飲みに行こう!」と言ってくれた。
「こちらこそありがとうございます!一人旅だったけどすごく楽しい思い出になりました!」と伝えて2人とハグをして解散した。
お酒を飲みながらおしゃべりして食べるお肉はすごく美味しかった。
大学生とか社会人の頃に心を許している友達たちとお酒を飲んでおしゃべりしている時に抱いていたような、「ああ楽しいな、この時間がもっと続いたらな〜」というような気持ちになった。
ドイツに来て、多くはないが何回かいろんな人たちと食事には行った。
会社の人たちや彼の両親や親族と一緒に食事していた時は正直いつも「なんて言ってるのかよくわかんないし、正直あんまり話の内容に興味もないし、早く帰りたいな〜」みたいな気持ちになっていた。(ごめんなさい!)
だからなんとなく、ドイツで飲み会・食事会はあんまり楽しくない。
という気持ちになっていた。
だけど今日、心からすごく楽しめた。
初めて会う人でも、お互いに興味を持って質問しあったり冗談を言ったりしながら話すのはすごく楽しいんだ!
昨日はかわいいおじいちゃんと、今日は愉快で親切なおじさん2人組と一緒に晩御飯を食べたなんて!
今週末ミュンヘンに来なかったら、あの場所でソーセージを食べていなかったら、このお店にこの時間帯に来なかったら、この席に座らなかったら、みんなと出会えてなかったのかもしれない、そう思ったらなんだかすごい運命を感じた。
今までドイツのいろんな都市を観光したけど、こんな出会いは初めてだったのですごく嬉しかった。
しかもこの出会いをさらに楽しいものにできたのは、自分のドイツ語が上手くなってきたのも理由だと思う!
おじさんたちはきっとドイツのエリートなので英語もできただろうけど、英語ではここまで楽しく会話できなかったと思う。母国語だからこそ引き出せる面白さ、ユーモアなどがあったと思う。
深夜のミュンヘンはすごく寒くて霧が出ていたけど、盛り上がった気持ちで体が暖かかった。すごく楽しい週末で、嬉しかった!
そうしてまたホステルに戻り、歯を磨いたり荷物を整理したりして時間を潰してバス停へ向かった。
ミュンヘンは大都市ということもあって、バスターミナルにはヨーロッパ中のいろんな都市へ向かうバスがたくさん停まっていた。
さあこのままバスに乗って、明日はそのまま出社だ!ワッハッハ