楽曲紹介 - DREAMLAND

小林未郁

2020年4月15日 17:29

恐怖のテレワークキャスをやりながらでないと書けなくなっている今日この頃、笑
この調子で進めていきたいと思います。

★前回の楽曲
罪与罚 Crime and Punishment
https://note.com/miccabose/n/n1ed1aef1d9a5

本日は９曲目です。

【依頼経緯】

今回は長くなりそうです…。
アメリカ曲はアルバム企画が上がってからかなり早く依頼をしました。アメリカでは５年前から様々な場所でイベント出演していたので、現地での知り合いも増え、頼みやすい環境ではありました。

春辺りには仲介者にお声がけをし、コンセプトに賛同してくれそうなアーティストを探してもらっており、すぐに候補者が挙がって来たのですんなり行くと思ってました。その時は。笑

アルバムコンセプトも、スケジュール感もお伝えし、２〜３名の候補者が挙がりました。
その内の１人は面白そうだから是非やってみたい、と好感触で「どんな曲が好き？」という質問もして来てくれたので、私も数曲の好きな曲をお返ししたり。
他の方はマネージャーさんを通してのやり取りだったので、まず楽曲のギャラや権利をどうするか、契約書をいつ交わすかなど、さすがアメリカは音楽産業が盛んで契約もしっかりしているなと実感したりもして。
各アーティストとのギャラ交渉も進めながらでしたが、あるアーティストは日本でも一度とても売れた方だったのでギャラそのものが高額で、面白いことにはなりそうだけど今なのか？という判断もしなければいけませんでした。

こちらの予算もさすがに限られていたので、予算感も伝えながらそれに応じてこの企画を楽しんでくださる方、この１回ではなく将来的に繋がっていくことに意義を持つ方、今後も依頼するという約束の元、今回はギャラ交渉に応じてくださる方、など幾つかの条件に沿う方にお願いしたいということもお伝えしました。
その上でまずは感触の良かった方に簡単なデモを作って頂けるような流れになりましたので、その方に頼んでみようと思いました。
もちろん他の楽曲も同時進行でしたので、一旦デモを待つことにしました

そして、、、そこから数ヶ月が経ちいよいよ締め切りが迫った頃、仲介者に「どうなってますか？」と聞いてみたところ。
「連絡してみたけど返信ないから全然わかんない」という回答が。

ん？？え！？？？？？
我が耳を疑いましたので、コンセプトも締め切りも送ってますよね、その上でやってみたいという話でしたよね、と念押しし、締め切り迫っているので私から直接連絡を取りたい（もちろん仲介者はメールccに入れた上で）という提案をしましたが、直接連絡取りたい内容に関しては完全スルー。
「知らない、なんでだろう、とりあえず○○さん(ギャラが高額なアーティスト)に頼んで良い？」と。
最初に依頼した時に、今回は予算のこともあるから高額アーティストさんは次回別の企画でとお伝えしていたのですが、それはすっかり忘れているご様子で。
根気良く何度も連絡をしましたが、「なんかどうなってるのかわかんないで〜す」という仲介者としての責任ゼロな回答が来てしまったので、何だかぐったり。

何より締め切り迫って焦っていたので、この人にこれ以上お願いし続けても良いことない、とその時点で判断しました。

さて、ここで気持ちを切り替えなければいけません。
他でお願い出来る人を数人頭に思い浮かべながら、これまでの会話や関わった場所のことも思い出したりもして、この人なら信頼出来る！と思ったアメリカのボイスアクターの方に連絡しました。
彼女は日本にも精通しているので、日本人の仕事の仕方も理解が深いだろうなと。

連絡をしてみたら、すぐさま「お友達でとっても良い音楽を作る人がいるから紹介するね！」とDean Dichosoさん( Facebook ) を紹介してくださいました！

すんなり決まって良かったのですが、超特急でスケジュールを立て直し契約書を交わし、どうにかこうにか滑り込みという感じでした。
ほっ

【楽曲提供】

楽曲を提供して頂くとなった時にはもう、私がそもそも思っていたスケジュールからは外れていたことと、もちろんDichosoさんも色んなアーティストのプロデュースでお忙しく、この時期にしか曲が作れないという状況でした。
なので、これまでにDichosoさんが作った楽曲一覧をサンプルとして聴かせてもらい、その中からどれに近いものが良いか、という選び方をしてジャンルを絞ることにしました。

実に様々なジャンルの曲を作れる方で、あれもこれもいいな！と思っていたのですが、既にこの時には他の方々からの楽曲は出揃っておりましたので、全体のバランスを考えて他にないジャンルにしてみよう、と。
頂いたサンプルの中で一番ポップなものを選んでみたところ、「意外な選択だ！」とびっくりされたお返事が。

しかしここからすぐに楽曲制作に入って頂き、届いた曲が「DREAMLAND」でした。それこそ、思った通りの素敵な曲でしたので直しなくこれで、とすぐ決めました。
歌詞も書いて頂きましたが、この際だからめちゃくちゃポップにしようと思ったそうで、訳詞はかなり可愛い女の子の心情を歌った曲になっております。
私が歌う時は…天国に旅立った彼に自分も連れてってもらうという、生死まつわる解釈にしてしまいましたが。笑

楽曲も滑り込みでしたが最後の最後に素敵な曲が上がって来て、本当に良かったです。

【レコーディング】

前回ご紹介した中国曲同様、こちらも三日天下レコーディングはもう終えておりましたのでオケデータで歌おうと思ってました。
しかし、中国曲を三日天下でレコーディングすることになったので、あ…じゃあ…こちらもどうですか？と、結局は２曲追加でバンドレコーディングしました。
もうこの頃にはメンバーの皆様も、やるからにはとことん！という気持ちになってくださっていたようですので、とても嬉しかったです。

特にこの曲はバンド演奏しやすく、最初に頂いたデモよりもテンポを少しだけ落とし、若い女の子のイメージからもう少し大人の女性をイメージして。
若い頃の恋愛を懐かしんだり、天国に逝ってしまった彼を思い出したり、という雰囲気になったかなと思います。

歌詞が英語なのですんなり歌えたものの、実はレコーディング当日風邪を引いた後の病み上がりだったので、ほんの少し声が鼻にかかっております。この曲ならそれもまた合うような気もして。
ライブ同様この日しかないテイクがきっちり録音されております。

結果としてバンドでも、アコースティックでも、アンプラグドでも、どんな形でも演奏出来る身近な楽曲になりました。

おまけ。
最初のバンドレコーディングと今回の比較画像。誰が一番変わりましたか？笑