大川荘道場が出来るまで

1年以上を要して遂に柿落としをした大川荘の道場、ここ数日で福島中央テレビ『ゴジてれ Chu!』、そして日本テレビ『ZIP!』の二番組で生中継でご紹介頂き、感慨深い思いに浸りまくっている私なのである。
弊社は音楽事業とサムライ事業の2本柱で経営している。音楽事業は私がフリーランスから法人になっただけなので、ソロアーティストとしてのスタンスは実はさほど変わっておらず、もう一つのサムライ事業の方がより大きなうねりを持って拡大している。

私は会社の代表になりたくてなった訳ではないので、当然経営の勉強など一切したこともなく、これまでの人生で経営に興味があった訳でもなく、ただ “代表という立場上の責任” という一点のみで手探りで経営をしている。
逆に良かったのは、何も知らないからプライドが一切なく、分からない事を片っ端から質問し相談し、即実践に落とし込める情報を得られることかもしれない。加えてフリーランス時代に、私が私だけの生計を立てれば良い、という企業から比べたら小規模な構築をしていたことも、今の為の練習になっていたように思う。

そんな中、大川荘の中に道場を設立したことは、弊社8期目の特大事業なのである。
いやーーーーーーー大変だったよーーーーーー!!!!!!

経緯

時は巻き戻り約2年前、コロナ真っ只中で業績が落ちた中小企業の為の「事業再構築補助金」の存在を税理士さんから聞き、東京に道場拠点を作ろう、と計画した。会社総出で都内の土地や建物を調べまくったのだが、なかなか良い場所がそう簡単に見つかる訳がない。
そんな時、思えば取締役の島口哲朗は福島県と会津若松市の観光大使だよね?という自然な流れで、会津若松に事務所 兼 道場を作る計画に切り替えた。
会津若松市の観光課に連絡をとり、現地で物件を探しに行ったのが2021年4月。メールを遡ってそんなに前だったのかとびっくり。
市内観光地の中心部をメインに下調べした場所を巡りながら、何と日新館の駐車場に作れるかも?という話なんかも出ながら、市内のとても良い立地に真っ新な土地を発見。そこが大川荘の幸嗣社長が押さえている土地ということで、即お電話して呼び出した。(島口さんがね。笑)
それから幸嗣社長の人脈で色んな人が来るわ来るわ、たった1日でたくさんの方々にお会い出来た。賑やかな時間がひと段落した頃、幸嗣社長がふと「実は大川荘の中にも空いている場所がありまして」と。「立地はご希望の場所から離れてしまいますが良かったらご検討ください」と。

もしや、、、ありなのでは!?

そして後日、島口さんが大川荘にて玉川総支配人の案内で約470畳の宴会場を視察。私は動画確認したのだが、パーテーション何枚開けるん!?と突っ込みたくなる程に動画だけでは全貌が全く掴めないくらい広い。その広さの魅力が第一にありつつ、まず天井が高いので長物が使える、お客様を入れてショーを観せる事も出来る、宿泊が出来る、温泉もある、団体客の受け入れ可能、そんないくつかの利点を加味し、お言葉に甘えて大川荘での道場設立を決めた。

ここまででも結構な時間がかかったが、ここからがもう、詳細に書いたらほとんどの人が飽きて読まなくなるような内容になってしまいそう。というか記憶がないかも。笑
タイトルだけ列記するならば、大川荘との打ち合わせ、税理士さんとの打ち合わせ、銀行説明会への参加、会津信金との打ち合わせ、建設会社をご紹介頂き打ち合わせ、電気工事の打ち合わせ、音響照明など備品関連の業者を手配して打ち合わせ、もうね、とにかく打ち合わせなの!!
決めること決めて整理整頓して、期間が決まっている補助金事業のスケジュールを組まなければいけないの!!!
「Mika Type は」を1年かけて制作した時は頭がパンクしそうになったのだが、今回は1年間パンクしそうになる事すらも許されないくらい大変だった!!!

当然ですが並行して音楽活動もやってます。代表自らブラックな働き方してますよね。働き方改革ってなんだっけ?

全ての準備が整い施工に入ればあっと言う間だった。まるで魔法のように畳の宴会場が板張りの道場に生まれ変わった。この1年間で私の中に新しい感情が生まれた。補助金が採択された時、借入れの印鑑を押した時、そして完成した道場を肉眼で見た時。これまでの私の人生にはなかった感情だった。言語化することの出来ない感情がまだあるんだ、と思った。決して大きな心の揺れではない。とてもとても静かに心の中が満ちていくような感覚だった。

2022年12月、會津剱伎道本部道場としてめでたく柿落とし公演を開催。
そんな日に地元の方もひよるレベルの突然のドカ雪。渋滞で辿り着けない方がいたり、この日に東京に戻る出演者が途中で足止めをくらったり、芦ノ牧温泉では滅多にない停電になり9階まで階段で上がったり、とても大変な1日になってしまったが、何故だか私の心は平穏だった。
なんだろう、私達を返したくないという歓迎なのかな?むふふ。とか妄想したりして。

関係者紹介

改めて振り返れば、本当に多くの方々にご協力頂きこの企画は実現しました。感謝の意味を込めて数名ご紹介させて頂きます。

まずは何と言っても大川荘の渡邉幸嗣社長。
あの一言がなければこの道場もありませんでした。誰からも愛されるお人柄で人脈の多さが素晴らしいです。いつも丁寧な対応をしてくださいます。

そして玉川総支配人。
前社長の頃からずっと勤務なさっており、もはや大川荘の守神のようです。玉川さんに聞けば大川荘のことはなんでも分かる。いつも分かりやすくお話ししてくださるので本当に助かっています。

神棚奉斎清祓は土津神社の宮澤禰宜。
一社COSでもお世話になっており、「和の輪」で神道のお話をしてくださいました。発する言葉に無駄がないなといつも思います。

会津信金の担当者さまもお見えになりました。
タイトなスケジュールの中、融資の手配をめちゃくちゃ急いでくださいました。ものすごく応援してくださっているので踏ん張って頑張ります。

内装工事をしてくださった熊谷組、弓田建設からはお花を頂きました。
担当者さまは剱伎道公演にお越しになり、踏み込みが強いという事で板の下に敷くクッションを追加してくださいました。現場の方々も私に知識がない事をお伝えすると、丁寧に分かりやすい例えで説明してくださり、お陰様ですんなりと理解が出来たので決定事項を早く決断出来ました。

なかなか写真を一緒に撮れませんでしたが、現場では地元のサンセットレコーズ、大阪からCOLORS Lighting Design Office、何度も細かいやり取りをして調整に次ぐ調整をして備品手配してくださいました。公演でもいつもお世話になっております。
補助金申請をしてくださった木寅税務会計事務所、会津若松まで出向いて資金調整してくださいました。感謝しかないです。
そして弊社経理、めちゃくちゃ頑張ってくれた!ありがとーー!!!弊社では私と島口さんと経理のほぼ3人で動きました。ほんとブラックよね。笑

最後に、剱伎衆かむゐメンバー、東京の剱伎道生、會津剱伎道生、これからみんなで頑張りましょう!

つい長くなってしまいました。これだけの思いが詰まっている。
皆様!いつでも遊びに来てねーーーー!!!!

剱伎衆かむゐ / 剱伎道 公式サイト

芦ノ牧温泉 大川荘

お問い合わせ
kamui@k2c.jp


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