タイトル

楽曲紹介 - 続きのない物語

皆様ご機嫌いかが?小林未郁です。
「ウタウワタシ は」の楽曲紹介、順調に書き進めております。

ある日
https://note.com/miccabose/n/nf35f2c6e4a98

本日は5曲目です。

【依頼経緯】

柴草玲さんと言えば、私の世代ならまずCoccoさんへの楽曲提供でその名を轟かせた方です。
「強く儚い者たち」のキャッチー且つ美しいメロディで私の耳を掴んだかと思えば、「首。」で私は心までも掴まれました。(良くカラオケで歌ったものです。)

そして私が弾き語りライブをするようになってから、玲さん自身もアーティスト活動していることを知り、いよいよライブイベントでご一緒することになりました。
出会い頭にCoccoさんの話をしても良かったのですが、玲さん名義でライブに出演なさっている以上それは失礼かと思い、まずライブを観たい、どんな楽曲を歌っていらっしゃるのか聴きたい、と思いました。
ライブを観る前は、良い可能性もあるしその反面ダメな可能性もある。敬意があるからこそ個人的感情はなしで真っさらに観るべき!と妙なプロフェッショナル魂を持っておりました。

が!
ライブを観た瞬間にそんなことは吹っ飛び、ただただ引き込まれました。こんな美しい楽曲をこんな切なくて優しい声で歌い紡ぐアーティストがいるのか…!と。楽曲の世界観にどっぷり呑まれひたすら映像美のある映画を観たような気持ちに。
この出会いを経て、私の企画に出演して頂いたり、アーティスト3組での国内ツアーを回ったり、アーティストとしてもご一緒する機会を作りました。

そして今回のアルバム企画です。
こんなにご一緒する機会が増えても軽々しくお声がけ出来ないくらい尊敬する方なので、依頼しようかな、やっぱり辞めようかな、を何度も繰り返し、笑
いや後悔したくない!えいや!っとご連絡をしてみました。

快く請け負ってくださり、とても嬉しかったです!!

【楽曲提供+歌詞】

ご依頼をした皆様には基本的に「歌詞、メロディ、アレンジ(もしくはコード譜面)」をお願いしているのですが、玲さんにも同じようにご依頼したところ、歌詞の部分で相談がありました。
楽曲制作の際は歌詞が先にあり、そこにメロディをつけるのが通常とのこと。また他人への楽曲提供で歌詞を書くことがほとんどないので、歌詞は私に書いて欲しいとのことでした。

ここでうーーむ、と悩み。
というのも、玲さんの書く歌詞も含めてとても好きなことと、私は玲さんの作り方と逆で、メロディに歌詞をつけるタイプなのです。なので歌詞を先に書いてお渡しすることが出来ない。。。
何回かの相談を繰り返し、やはり一番良い状態で創作をして頂きたかったので、私が先に歌詞を書くことになりました。発売が決まっている楽曲で歌詞から書いたのは、もしかしたら人生初かもしれません!

全くもって慣れない作業でしたが、まず試しに書いてみました。
さすがに私の音楽活動も長くなって来ましたので、書けないことはない。ただ…信じられないくらいつまらない。誰に見せるまでもなく自分でバッサリ斬れるくらいつまらない歌詞でした。
もしかしたら、文字数に囚われ過ぎているのかもしれないとも思い。いわゆるAメロ何文字、1行に何文字、サビのつかみ部分に何文字、更にワンコーラス目とツーコーラス目の文字数を合わせて、、
なんてやってると、悪い意味で歌詞然とした歌詞になってしまう。

ちょっとこれは問題だなと思い、ここは玲さんの作曲力を信じて、散文っぽく書いてみようと思いました。文字数を気にせず物語や情景や感情に焦点を絞る。
そして、赤ワインを飲みながら酩酊状態で書きました。
日本の法律でもしアルコール禁止されていたら、芸術とは創作とは何ぞやってなるんですかね?笑(ここに関する話はまた後日にして。)

お陰様で、よし、と思えるものが出来たので玲さんに送りました。
よし、と思えたのに初めてのことだったのでやっぱり物凄く緊張しました。

歌詞を提出してから待つこと1ヶ月、最初のデモが届きました。
ワクワクしながらデモデータを開いて聴いた時、もうこれはリアルに、泣きました。概念や表現として泣いたと言っているのではなく、聴きながら涙が流れました。メロディからピアノ伴奏から玲さんの声までも、最初にライブを拝見した時と同じように世界観に呑まれました。人生で初めて歌詞から書いたものがこの世界に入れたことにも感動したのかもしれません。とても個人的ですが、無条件に好きと思える要素や琴線に触れるものがあるのだと思います。

更に感動したことをもう一つ。
最初のデモで、どうしても引っかかるメロディラインがありました。引っかかるということは人の気持ちに残るということでもあるのですが、私が歌うことを想定した時にどうも気持ちが途切れてしまう。
ここに関しても何度も歌ったらすんなり表現出来るかもしれない、と馴染ませるように何度も歌ってみたり、いや、でも引っかかるからここだけ修正案を出してもらおうかな、どうしようかな、と数日悩み、
いや後悔したくない!えいや!っとご連絡をしてみました。(2回目)

そしてすんなりと請け負ってくださり、修正後のメロディを聴いてみたところ…
引っかかりがなくなっている上に、全体の流れも損なわず、前よりメロディのクオリティが落ちることもなく、最初からこうだったのよ、と言わんばかりの素晴らしいメロディに修正されておりました。
アーティスト活動だけでなく作家としてもやっていける人のクオリティはここなんだ、と改めて尊敬の念が強くなった瞬間でした。

【レコーディング】

とにかく後悔したくない今回のアルバム企画でしたので、玲さんにピアノ伴奏をお願いしました。
そしてアルバムレコーディングの初日はこの曲です。
自身のピアノ弾き語りでは歌とピアノの一発録音にこだわっておりますので、玲さんも道連れに。。笑
ライブさながらに一緒に音を録りました。

歌うマイクにもピアノのマイクにも、お互いの音が入ってしまう、更に声とピアノだと物理的にピアノの音量が大きいのでマイクへの影響を考えながら位置を決めました。
最初は影響を軽減する為にグランドピアノの蓋を壁にするようにマイクを置いていたのですが、試しにグランドの蓋が開いている方に置いてみたところ、とっても良くなりまして。ピアノが入り過ぎると思いきや、予想に反して逆に馴染みが良くなったようでした。

画像1

何度か演奏して一番良いテイクを選びました。

コーラスも玲さんにディレクションして頂き。あんなにもウィスパーボイスで歌うことはほとんどないので、自分の声の可能性がまた一つ見つかった気がしました。
消え入りそうな声はやはり儚さが出るもので。どこかでまたこの歌い方を使いたいです。

【ご披露もろもろ】

こちらまだライブで歌えてないんですよね。
どこかでは必ずご披露しますので、もうちょっと音源聴いて待っててください。

柴草玲
・Brog https://shibakusa.exblog.jp/
・Twitter https://twitter.com/reishibakusa

「続きのない物語」

それでは次回投稿まで、ご機嫌よう。


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