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自由でエレガント 映画「大統領の料理人」を観て

2012年の実話をもとにしたフランス映画。

南極のフランス観測基地でドキュメンタリーを撮影をしていたオーストラリアの女性が、そこのフランス人の料理人が、以前はフランスのエリゼ宮で数年大統領専属のシェフをしていたことを知る。なにか話が聞けないか接触するも、断られる。

その女性、片田舎で小さなレストランを営んでいたオルタンスは、スカウトされて新しい職場へ行くと、そこはエリゼ宮で、大統領専属で昼食を作るシェフだった。素朴な母の味が食べたいと要望した結果、彼女が選ばれたのだ。
勤務が始まると、スタッフ用の食事を作っている男性シェフらからはあまり歓迎されていない様子。彼らは自分たちの仕事を奪われたと感じていた。
それでも、アシスタント一人と共に、日々メニューを考え、その承認をもらい、料理を作り続ける。
ついにある日、大統領と対面でき、好きな料理についていろいろ話が聞ける。大統領は彼女の料理を気に入っていた。仕入れについて自分で手配したいと話すと、許可をもらう。
その後、大統領の関係者のパーティが開催されることになり、メインメニューを担当するよう言われる。スタッフ用の料理を作っているシェフはデザートの担当になる。が、彼女の料理の一部がデザートだとクレームしてきて、結局、上からその料理は作らないよう言われる。
職場の中でたった一人の女性シェフとして奮闘してきた彼女も、男性シェフらの非協力的な態度、大統領の健康を考慮したメニューの承認プロセス、経費削減、急な要請等で心身共に疲れ果て…。

オルタンスはいつもパールかほかのアクセサリーを付け、エレガントな装い。料理中にはエプロンをつけるけど。

彼女が専属シェフを辞任したとき、男性シェフらは仕事を取り返したと歓喜。実際はどうかわからないけど、映画では彼女は一旦リセットする時間を持ちつつ、素材が豊かな土地を探し、外国での暮らしを選択する。その選択にはとても自由。


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