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幸福とは。映画「ポトフ 美食家と料理人」を観て

2023年フランス映画。

19世紀末、フランスの森の中のシャトーに暮らす有名な美食家ドダンと、彼の料理人ウージェニー。
ある朝、ドダンとウージェニーが朝食を食べていると、住み込みの女の子のヴィオレットがポーリーヌという少女を紹介する(後に彼女が絶対音感を持つだけではなく、天才味覚少女ということがわかる)。
それから、ウージェニーが中心となって料理を作り、ドダンの美食家仲間に振る舞う。食後、使者が来て、ユーラシア皇太子からの晩餐会の招待を伝え、ドダンは仲間と共に招待を受ける。

晩餐会は8時間にも及び、メニューも多く、デザートの順番が正しくなかったりして、ドダンはユーラシア皇太子を晩餐会に招くことにする。
皇太子へのメニューがポトフに決まると、ウージェニーはドダンの美食家仲間にそれを伝えにいく。その後木の下で意識を失う。
ドダンの美食家仲間には医者がいて、ウージェニーを診察するも原因がわからず。

体調の優れないウージェニーを元気づけようと、ドダンがフルコースのメニューを作り、最後にプロポーズ。
ふたりは20年以上いっしょにいて親密な関係もあったが、ドダンが何度プロポーズしてもウージェニーはいつも断っていた。それがついに受け入れ、まわりにも伝える。そんな幸せの最中、ウージェニーがふたたび…。


冒頭の料理シーンが食欲をそそる。
対ユーラシア皇太子との対峙の流れかと思いきや、違った方向に行き、最後「幸福」等についてちょっと考えされられた。

ドダンとウージェニーは、夕食はふたりでとる習慣で、外で食べたり、台所のテーブルで食べたり。
ある日、ふたりは幸福について話す。ドダンは、アウグスティヌスの格言を出して、「手に入れたものを追い求めるのが幸せ」ではないか、というようなことをいう。
ウージェニーはドダンに、自分は「料理人か妻」か尋ね、欲しい答えを聞く。
真夏が好きだというウージェニーと、どの季節も好きだというドダン。彼らの人生が対比されていた感じ。

ヨーロッパはベジタリアンが増えつつあると聞くけど、劇中の動物や魚の料理シーンって受け入れられるのか。時代が違うけれど。
ヨーロッパのベジタリアン用のレストランの料理はおいしいらしくちょっと興味ある。


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