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1.絵本と私

初めての絵本「たいくつなにちようび」が出版されてからもうすぐ3年目。
次の絵本の種が芽生え、動き出す前に、「絵本」についてNoteにまとめてみようと思いました。

子どもの頃の絵本といえば、幼稚園で配布される「こどものとも」。近所に図書館もなく、親に「絵本を買って」といっても買って貰えず、家には、配布絵本しかありませんでした。
絵本が好きで、どうしても読みたくて、時々、たくさん絵本を持っている友だちの家に行っては読んでいました。

子どもの時、一番好きだった絵本
「いちごばたけのちいさなおばあさん」
福音館書店

そんなある日、突然母が、講談社の「世界の名作図書館」を30巻買ってくれたのです。
「絵本じゃないやん!絵が少ないし。」
というと、
「ルビがついてるから自分で読めるでしょう!」
というのです。小学校3年生以上が対象の児童書を幼稚園児に読めだなんて!
結局、読み始めたのは1年生になってから。
小学校中学年頃になると中の挿絵を、よく模写していました。それが、鈴木義治、安野光雅、スズキコージ氏といった名だたる画家たちの若かりし頃の絵だった、と気が付いたのは大人になってから。絵の審美眼はここで磨かれたのだと思います。

世界の名作図書館

私が再び絵本に興味を持つようになったのは、子供の為に絵本を買うようになってから。最初は、子供が好きな絵本やロングセラーが中心でしたが、次第に自分の好きな絵本を自分用に買うようになりました。

長男のお気に入り「おしゃべりなたまごやき」
福音館書店
次男のお気に入り「とべバッタ」
偕成社

日本の絵本はストーリー性、海外の絵本はデザイン性の高い絵本が多い気がします。両方気に入った絵本なら、迷わず買うようにしています。
子どもの頃、絵本を買って貰えなかった反動からか、絵かきという仕事がらか、子どもが絵本を卒業しても、どんどん絵本が増えていきました。

刺繍の絵本との出会い

そんな中、刺繍で描かれた一冊の絵本に出会いました。
なんて自由で伸び伸びとした刺繍なんだろう!型にとらわれない刺繍の線がとても人間味にあふれ、かわいいお話をさらに味わい深いものにしていました。刺繍の絵に吸い寄せられるように、ページをめくり、ストーリーを追いかけました。こんな絵が描きたい!こんな絵本を作りたいと思った瞬間でした。

”Kočička z kávové pěny”(コーヒーの泡から生まれた子猫)
作 Tereza Horváthová / 絵 Eva Volfová
Baobab社(チェコ語)






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