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悠久エレジー - Hyuga [English Translated]

"当たり前な事を当たり前にやる"
"見ようとしないと見てもらえない"
"聴こうとしないと聴いてもらえない"
Deal with obvious things in the most obvious way
You won't be is popular when you don't watch others
You won't be listened when you don't listen others

 song: kamiya
 lyrics:
hyuga

何が言いたくてここに立ってる
何を思って日々を生きてる
言葉繰り返す問いかけ続ける
愛と孤独と今を生きる

What do you want to say with standing here
What do you think while living each day
I repeat these words, continue to ask these words
I'm living just now with love and solitude

誰かの痛みも勝手に背負って
誰かが少しでも楽になれば
そんな風に思えたのなら
少しは成長できてる気がする

When I carry the pain by someone as I like,
I wish someone gets a little easier
If I can think so,
Have I come to little farther place?

わかる人だけにわかればいいなんて思わない
言い訳できない世界で生きてる
仕方ないなんて思ったことは一度もない

I don't want the situation of people who get it will understand
I'm at the place that everyone has no excuse
I've never thought I couldn't help

考えさせられる映画
考えさせられる音楽
考えさせられる言葉
普段何も考えてないだけじゃないか

"The movie makes me think seriously"
"The music makes me think a lot about"
"The sentence makes me critically think"
Just you were always thinking about nothing

金ない金ない呟いてる割に
払えている携帯代
あの人のドン底の底の低さが知れる
みつめる景色が違う

Everyday you speak I'm broke
Though you pay cell phone bill
Is this all you're possible?
What you see is different

良かった何度も失敗して
良かった何度も後悔して
良かった、良かった
本当に良かった

I've messed up many times
I've regret many things
But it's fine, it's fine
It's truly fine

周りの成功で目が眩む
でも逸らさずに向き合い続ける
あの時辞めてたらこの曲書けたか
この場所に立てたか

I don't look away and continue to face
If others success blinded my eyes
Do I write this song if I've quit?
Do I stand on this stage now if that is?

1度のライブで誰かの人生を変えられるなら死んでもいい
半端な覚悟で命賭けてない
今日が人生最後の1日

I'd give up my life for once my live show can change your life
I've gotten prepared yet, I've staked my life
Today is the last day of my life

怒り続けろ 挑み続けろ
笑い続けろ 愛し続けろ
世界を変えるためまず自分を変えた
Continue to rage,
Continue to try,
Continue to laugh,
Continue to love
I've changed myself, before will change the world

楽しいだけで終わったらダメだ
その次その先それの積み重ね
友達作りに来てるわけじゃない
目の前のあなたと話がしたい

Never end up feel just "funny"
One by one, one after another, make consistent efforts
I'm not doing for making friends
I'll talk with you in front of me

何もないものをあるように見せる
何にもないならそれを見せろよ
俺たちはいつだって何もないとこから始めた

Don't show something that you don't have as if you have
Show that you really are even if you don't have anything
We always started something new when nothing we have

怒り続けろ 挑み続けろ
笑い続けろ 愛し続けろ
世界を変えるためまず自分を変えた

Continue to rage,
Continue to try,
Continue to laugh,
Continue to love
I've changed myself, before will change the world

周りの成功で目が眩む
でも逸らさずに向き合い続ける
あの時辞めてたらこの曲書けたか
この場所に立てたか

I don't look away and continue to face
If others success blinded my eyes
Do I write this song if I've quit?
Do I stand on this stage now if that is?

1度のライブで誰かの人生を変えられるなら死んでもいい
半端な覚悟で命賭けてない
今日が人生最後の1日

I'd give up my life for once my live show can change your life
I've gotten prepared yet, I've staked my life
Today is the last day of my life

今に全てを込める
Now here I stake my whole life

怒り続けろ 挑み続けろ
笑い続けろ 愛し続けろ
世界を変えるためまず自分を変えた

Continue to rage,
Continue to try,
Continue to laugh,
Continue to love
I've changed myself, before will change the world

果てしなく続く夢路の果てを
迷いながらも進んでいくよ
部屋の中でも画面越しでも
俺たちならなんだってできるよ

Although lost I continue to walk
On the everlasting dream path
We all can do everything
No matter what you're in rooms or through the screen

20代初めの小さな革命
無意識でぶっ倒れるまで書く
友達家族恋人お客さん
大好きな人がこんなにいるから

A tiny revolution in my early 20's
I'm writing until I passed out unconsciously
The friends, family, lover, audience
I have so many precious

当たり前な事を当たり前にやる
見ようとしないと見てもらえない
聴こうとしないと聴いてもらえない
どいつもこいつも甘いやつばっか

Deal with obvious things in the most obvious way
You won't be is popular when you don't watch others
You won't be listened when you don't listen others
All of them thinks taking things too easy, but,

でもあなたならできるって
君ならできるって
俺はそれを信じたい
俺はそれを歌いたい

I know you can do it,
You can definitely do it,
I just want to believe it,
I just want to sing it




 Hyugaの歌詞は物事を前進させることを時には論理も超える勢いで綴られ、その内容をライブにてまさしく全身全霊で歌い上げられます。
 しかしそれはただ眩いだけの綺麗事でも、光と希望だけに満ちた声でもない。その裏には、未来を覆う否定的な想像、薄暗い不安、立ち上がれなかった過去、そういった暗黒のような一面が見え隠れしています。前進を必死で肯定する歌は、停滞してしまいたいという暗黒の裏返しのようにも見えます。

 今年こそはと買った手帳 予定は入れど全てがバイト
 無理やり作った予定は明日に繋がる影すら見せない
 悪戯に過ぎる時間は僕をどこへ連れて行くのだろう
 泣けるほどに気持ちが良い春
 この桜が自分の為に咲いていない事だけはわかる
 誰かの門出を祝う 舞う花びら
 横目に見つめる自分自身が狂っていくのが分かる
 夢を語れば笑われ 何も知らないくせに馬鹿にされ
 一つも言い返せない現状がなによりも情けなくてたまらない
 悔しさのあまり食いしばり過ぎた奥歯から血が流れる

Hyuga - 蒼く燃える

 うまい言い回しも 独特のワードセンスも
 本を読めばすぐ手に入るよ
 でもこの俺の言葉は 泥水を啜り誰の事も馬鹿にせず
 自分の足で様々な土地へ赴き 出会いと別れを繰り返し
 手に入れた自分だけの言葉 
 そんな自分だけの言葉が 音に乗りついにはあなたの言葉に変わる
 どうかその時感じたことを忘れないで
 その瞬間生まれたものが「情熱」「心」「夢」だ

Hyuga - 慕詩手帳

 それでも歌詞の言葉通りに行動し歌う姿。それに私は強く惹かれましたし、それは他の誰でもない歌う彼自身を奮い立たせるための言葉に聞こえて、その言葉が直接自身に返ってくるのを受け止める、それを続けるだけの覚悟を持って歌っているように見えるのです。

 もちろん、暗黒を抱えているのは人類史において彼一人ではありません。世の中の誰しも、自身の中に認めたくない性質を持っていて、その人なりの向き合い方をしているはずです。ことアーティストに至っては特にそうだと思いますし、何かしらの暗黒と向き合いながらも誠実に描き続ける人には、賞賛をおいて他に贈るべき言葉もありません。

 Hyugaの歌詞や悩みはありふれたもので、誰もが知っていることで、それができるなら苦労しないことだと、一蹴することだって私達にはできると思います。けれど、願わくば、どうか「それは当たり前のことだ」と足蹴にする前に、彼のライブを見てほしい。映像でもこの際構わない。"当たり前のことを当たり前にやる"、ただそれを続けること……言葉にすればそれだけのことが、この世で最も難しいことの一つであり、彼はそれを達成できると信じ間違いなく実践している人です。私には、そんな人が言う「当たり前のこと」は、何度も耳にしたはずなのに、これまでとはあまりに違って聴こえました。

 私は誰に言うまでもなく、ただ言いたくて「彼の言葉を当たり前のことだと足蹴にしないで」と願ってしまいます。それはきっと他の誰でもない、それを考える自分自身の中に、Hyugaの言葉の正しさや保証の度合いを図ろうとし、疑っている自分がいるからなのだと思います。
 私はこの歌詞に限らず、様々な素晴らしい/正しい言葉や論理が、誰かの望みや、望まずとも満たされた結果を与えるとは必ずしも限らないと考えています。人知を超えるほど複雑な現実が存在し、バタフライエフェクトもちゃぶ台返しも夢物語ではなく本当に在るもので、だからこそ、一つの破綻しない論理や煌びやかな言葉が、万人にとって素晴らしい結果をもたらすとは全く限らないと思います。むしろ言葉を「正しさ」という尺度でしか測れないなら、それはもう人の感性を幾分も放棄してしまっているとすら思います。
 その考えに沿うならば、彼の言葉が、それに従った行動が、どういう結果をもたらすかを断言することはできない。好いものもあれば自ら苦しんだり他者を苦しめることもある。そう受け止められる方が、言葉と人間の関係はよっぽど健全だと思います。

 そう思う一方で、実のところ私は、Hyugaの歌詞やその行動を見て、「これが正しい」と一意に絞るというよりも、「これが正しかったと証明したい」という気持ちにさせられます。

 そして私には、彼の言葉が間違っているようには思えないし、正しいことだと信じたい気持ちがあります。バンドFall of Tearsの楽曲mementのfeaturingをしていた彼の言葉と音楽からは、楽曲の物語を窓の外の景色ではなく、観客の手に触れるところまで近づけるだけの力を感じました。素晴らしい物語を、自分も身を挺さなくてはと思える物語へとまさに変えた瞬間だと、私は思います。 
 さらに別の言葉に置き換えるならば、彼は「正しさ」を歌っているのではなく、「選択」を歌っているのだと思います。そしてその選択を骨の髄まで、言葉の意味そのままに、ひたすらひたむきに、愚直というまでに正直に、選択した過去とそれを選び抜く自分を死守しようとしているのだと、私には思えます。その「選択」と「選択を間違いにしない」という強い強い覚悟が、それこそが、彼の音楽と言葉に胸を打たれる正体の一つではないか……と思えるのです。

 これから書くことはうさん臭い話でもなく実話である一方、このような話が誰しもに当てはまるわけではないと承知の上で書きます。
 このライブを観てから私は、1年半の間、筆を折り諦めていた自身の同人誌の製作を再開し、半月で完成まで漕ぎつけました。何年もずっと傍に置いてあった、SNSとインターネット、ライブハウスやイベント、その総てから逃げ出していた自分を、完全に引き戻す最後の一押しをもらいました。その一押しの力の根源は、上記のライブとその後見たHyugaのyoutubeチャンネルのライブ映像、Vlog、twitterのツイート、さらには彼が今月12月に15本ものライブを敢行していく日々の様子、そしてその行動を基に紡がれる正直という他ない言葉です。

 しかし実際には、私が彼の言葉のような「当たり前の事実」を、肯定したくて、その言葉が本当に力を持っていることを証明したくて、ただ自分勝手にやったことでもあるのかもしれません。その言葉を正直に信じられない自分を説き伏せるように、机に向かっていたような気もします。彼の言葉が私を導いた正解であってほしくて、彼の選択した長く険しい日々が間違っているとは思いたくなくて、ただ体を引かれるように書いていたのだと思います。
 私が現実の時間を生きるとき、内心に立ち込める暗雲がいつだってあります。自分の言葉を信じられなくて、間違っているという理由がずっと頭に浮かんで筆を止めそうになる。そんな人間には、ただ希望を正直に込め、それが生み出す未来を死守しようとするこの歌が、間違いなく必要なのだと思います。

 Hyugaの言葉がこれからも道を照らしてくれるように、その言葉を裏切らないように、自分の最も大切なことから二度と逃げずに続けていきたいと心から思います。


 これは本当に勝手な想像ですが、この激励と叱咤と前進に満ちた曲が"エレジー(Elegy: 悲しみを歌った詩)"と題されているのは、この歌が必要な時は、立ち上がれないような悲しみが傍にあり、それでも戦わなくてはならない時だから、なのだと思います。
 そして"悠久"の言葉のとおり、私のような人の心には澱のようにずっと存在し時折立ち込める「立ち上がれなくなるほどの悲しみ」があるから、悠久に、いつだって、このような曲から熱を貰って歩む必要がある。歩まなくてはならないんだという悲しみの中の決意が、この曲なのではないかと思います。

 私のnote記事では何度も何度も書いていることですが、「絶望を身に宿し膝が折れるまで至った人が、それでもと綴る希望の詩は、この上なく美しい」と思います。




 以上です。色々と自分に重ねてしまったり想像が入った部分もあり、これがHyugaというアーティストを正確に表すものとは限りません。それでも、この記事によって、この曲を聴く上で、何か大切なものを少しでも見出せたのならば嬉しいです。ありがとうございました。



 追伸、すごく楽しみなライブの情報があるので、共有させていただきます。明後日ですが。



 ※訳についてメモ

良かった何度も失敗して
良かった何度も後悔して
良かった、良かった
本当に良かった
I've messed up many times
I've regret many things
But it's fine, it's fine
It's truly fine

 ・後悔するの訳
 regretってフォーマルすぎるというか日本発の創作であまりに見る言葉で、そういう言葉って往々にして英語圏には通じなかったり変わった言い方である可能性が高い、という謎の勘があって他に表現がないか調べたのですが、
 見つかったのはrepentという単語で、これは「罪や不正な行為を悔い改める」という「贖罪」に近い、かなり重い意味があって、結局regretに戻ってきました。
 ちなみに、英語Wikipediaの"Regret"の項目の冒頭が、結構綺麗な言葉で好きです。

Regret is the emotion of wishing one had made a different decision in the past, because the consequences of the decision were unfavorable.
後悔とは、過去に別の決定を下していたらよかったのにと思う感情です。

Wikipedia - Regret

周りの成功で目が眩む
でも逸らさずに向き合い続ける
あの時辞めてたらこの曲書けたか
この場所に立てたか
I don't look away and continue to face
If others success blinded my eyes
Do I write this song if I've quit?
Do I stand on this stage now if that is?

 「辞める」は英語でかなり表現が多い言葉で、日本ではgive upがポピュラーですが、これは「(精一杯努力したが)諦める」という、努力(effort)を尽くしたという主張の比重が大きい「諦める」だそうです。なんとなく、この歌詞の部分はそこまで限定した「辞める」ではない気がして、無難な表現であるquitにしました。
 ……まあ、他動詞quitの対象を書かないまま文を終えている部分がちょっと気になってはいるのですが……。こういうのって無理にでもsomethingとか入れるべきなのかな。意味を限定しすぎたり合わなかったりするのが嫌なんだけど、それと「述語が存在しない違和感」ってどっちが勝つんだろうな。

1度のライブで誰かの人生を変えられるなら死んでもいい
半端な覚悟で命賭けてない
今日が人生最後の1日
I'd give up my life for once my live show can change your life
I've gotten prepared yet, I've staked my life
Today is the last day of my life

 命がけの表現は"stake one's life"の他には"for dear life"が出てきました。ですがfor dear lifeは「危険を避けるため」に努力を払う、という意味だそうで、自ら危険に身を晒すような「覚悟」とは別の表現だと思い、stalk my lifeにしました。あんまり英語の曲とかでも聞いたことないから、ちょっと不安でしたが、画像検索で英語圏っぽい人達がちゃんと使っている場面を見たので、まあいいかと思いました……。本当は方言とか古臭いとかあるかもしれないんですけど。そのあたり気を付けながらも記述が見つからない時はいったん保留にしてそのまま使ったりします。