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日々の中のシンプルな魔法

昨日、一緒にゴハンを食べた友達が
吉本ばななさんの
「さきちゃんたちの夜」を読んでいて
私もまた読み直したくなりました。

この本の中で印象に残っているのは
主人公の崎の姪っ子のさきちゃんが
崎のところへ家出してくるシーンがあって

さきちゃんは家庭のアレコレに不満があって
思い悩み、悶々としている。

その時に崎が
とりあえず一回気持ちをそらして
楽しいことを考えよう。
お菓子やジュースを買って
好きなDVDでも観て楽しく過ごそうと言うと

10歳のさきちゃんが
「大人になったらそういう小さな楽しみが
大きな悩みを消してくれるの?」と言う

その時、さきちゃんに
崎が言った答えは

これはねぇ、逃げじゃなくて魔法なんだよ。
私の場合。

時間を稼いでチャンスをつかむのさ。
その稼いでいる時間のあいだは
楽しくしなくちゃ魔法は起きない。

本当にそうだなと思う。

悩んでいる時は
霧の中に入ってしまったようなもの。

霧の中から出来事や未来を見ても
ベストな選択はできないから
とりあえず小さな楽しみにふける。

そうすると
自分のエネルギーが変わるから
知らぬ間に霧の中から出ている。

さきちゃんの場合は
崎が一緒にいてくれるだけで
見えないものを受け取っている。

そこから見る出来事は
それまでと違うものに見えて
違う未来が見えてくる。

霧の中にいる時とは
違う選択をして
未来を創る。

シンプルな魔法。


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