見出し画像

でも、ちょっと違う

「アレキサンダー大王はギリシャ神話のアキレウスに心酔し、一から十までアキレウスに倣おうとした」
と知ったのは、昔、芳賀書店という出版社から出ていたジェームス・ディーンのシネアルバムに寄せた三島由紀夫さんの文章からでした。
ジェームス・ディーンがマーロン・ブランドに憧れて、これまた演技だけでなく実生活まで模倣しようとしていたのも有名な話。
シネアルバムには、ジミーを原点とし「彼の演技を徹底的に真似し、どっぷりのめり込んで」演じることで役者としての自分を見出だそうとした近藤正臣さんの寄稿も掲載されています。
演技者の立場から見ると、ジェームス・ディーンとマーロン・ブランドも、近藤さんとジェームス・ディーンも、容姿や資質は必ずしも似ていない。
その似ていない部分が個性となり、魅力となっていると思います。
ジミーと同時期に「第二のマーロン・ブランド」として売り出されたポール・ニューマンが、あまりにもブランドと似ていた為低迷したの原因もそこにあるのでしょう。
永六輔さんが、こう言ってました。
「一卵性双生児の二人はそっくりだけど、つき合ってみると何処かがちょっと違う。そのちょっと違うところが、とっても大事なところなんです」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?