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本郷直樹さんとの会話 2

みぶ「あのジャンプスーツは素敵でしたね。今は、伊丹さんのとこにあるんですか」
本郷「伊丹くんと新御三家がぼくらの後のアイドルだったからね」
みぶ「ぼくは本郷さんとにしきのさんと野村(真樹)さんが御三家の二代目になると思ってました」
本郷「にしきのさんと野村さんは少し先輩だね」
みぶ「雑誌の腕相撲企画で、本郷さんはにしきのさんに勝ったけど、野村さんに負けちゃったんですよね」
本郷「よく知ってるね(笑)。三つ巴の戦いだったよ」
みぶ「三人とも強かった」
本郷「みんなスポーツマンだったからね。その点ではちょっと男性歌手のスタイルが変わって来た時だった」
みぶ「特に本郷さんの『燃える恋人』はそれまでの歌謡曲にないタイプでしたね」
本郷「中村(泰士)先生に貰った時は嬉しかったよ」
みぶ「シカゴのクエスチョンズを下敷きにしたメロディと聞きましたけど、あんな歌は初めてでした」
本郷「プレスリー調のロックンロールじゃないけど、ぼくにピッタリな歌詞と曲だった」
みぶ「本当にそうです。それをエルヴィスそっくりなジャンプスーツで歌うのが恰好良かった」
本郷「視覚的にはラスヴェガスのエルヴィス・プレスリーで行こうと思ってたからね」
みぶ「歌手の人が羨ましいのは、好きなスタイルで一貫できるとこ。いくらマーロン・ブランドが好きでも、ぼくらは衣装さんが決めたスタイルしか出来ない」
本郷「みぶくんの頭は『地獄の黙示録』のブランドじゃない(笑)」
みぶ「そうか。その点では視覚的に一貫してるんだ」
      つづく

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