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2050年

2050年

地球

この惑星の寿命がどのくらい残っているは正確に把握しているものはもはやどこにもいない

2030年は地政学、「国境」に起因したありとあらゆる紛争が起きた

起きすぎた

何が発端であったか、正確に記憶しているものはいない

破壊に次ぐ破壊

グローバル社会など幻想に過ぎないとほとんどの人が気がついた

国際協調など成り立たない

そもそも、国際とは

2045年

人々は気がついた

己を生命を授かった場所以外に移動する自由と家族というどんなに国境を超えても絡みつく、そのしがらみ

この二つを人類から消し去れば、不毛な奪い合い、破壊はなくなるはずである

人類は地球で生きる限り、国を家族を、己をすて、生を受けてまっとうすることに何の、疑問も、また、不要な苦しみを感じずに生きることを受け入れた

全ての生命は計算され、管理された元に、「生産」され、人口の数は地球が許容できる範囲に保たれた

何故、そんな偉業ができたか

人は地球とは別に真の国際社会を形成し、そこでは、己の意志で別の参加者との距離を決めることができる空間を手に入れたからだ

はじまりは、誰もが二番煎じの遊び、流行りだと思った

やがて、どこまで、「それ」を本当の社会のように扱うかが焦点となり、さらに、その必要性も無くなった

何故なら、「それ」こそが、「それ」だけが、地政学の問題を解決し、人に存在することを許す仕組みとして残ったのであるから

「それ」の世界と、自分の体を伴う地球上の仕掛け

人類の二重生活がはじまっていた


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