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ずっと、いっしょ

結婚とは、まあ良いものだと思う。

こんなことを私が言うようになるとは全く思っていなかったけれど。


思えば人生、恋愛においてはイージーモードだったとは言えない日のほうが多かったかもしれない。小学校にあがるころには薄々自分が「かわいい」子ではないことはわかっていた。

これは世間でいうモテる女の子ではないな、と。

みんなで写真にうつると、比較する気なんてなくても、どうしたって比べてしまう。そして思うのだ。うん、どちらかというと”まちがいなく”ぶすだな、私、と。

小学校の頃から周囲では彼氏が・・・、彼女が・・・と恋愛もどきを楽しんでいるなか、私にはそんな浮いた話は無かった。それは青春ど真ん中に入っても状況は変わらず。

まあ、そんなこんなで特段モテてきた人生ではないけれど、タイミングよく相性のあう人と出会えて、付き合って、何回目かの恋愛で付き合った人と4年ほどした頃、結婚した。

籍を入れることに執着は無かったタイプかもしれないけれど、今の日本のいろんな状況を考えると一緒に住むとか一緒にいるという選択をするのであれば”家族”になることが手っ取り早い気がした。そして、相手の真意を確かめるには籍を入れるというイベントは悪くない。

婚約指輪はつくらず、結婚指輪を二人で選んだ。友人を呼ぶ結婚式もせずに、両親と兄弟だけの両家顔合わせを兼ねたお食事会規模のイベントをした。一応、写真に残すためそれなりにドレスとタキシードを着た。

そして一周年。

人生の諸先輩方から見れば、まだ1年。そんなことはわかっている。

だけど、こうやって、1年1年の積み重ねがきっと、長い長い人生になるんだと思う。

イベントごとにこだわるタイプでは二人ともない。たった4年の付き合いにも関わらず、(互いの誕生日を祝う機会は4回だけにも関わらず、)互いの誕生日を間違えたこと・忘れて翌日になったことがそれぞれ1回ずつある私たち。

だから、どちらかの誕生日に結婚記念日をあわせても、こりゃすぐ忘れるなという結論に。絶対忘れない日を365日の中から1日選んで、その日に市役所に向かった。

紙を提出するというだけの行為。

本当にそれだけで手続き上だとなんて簡単なんだろう。だけど、その日から名乗るべき名前が私は変わった。

仕事上では旧姓のまま仕事をしているけれど、もし転職することがあったら、きっと新しい職場では新姓で呼ばれるだろう。それが少しさみしくて転職したくないという気もする。

さて、話を戻そう。

結婚して1年がたった。

何があっただろうか。大きな変化で言えば、家を買った。中古マンションだけど、身の丈に合った選択ができたはずで、”身の丈に合った選択”なんて言えば妥協かと思われがちだけど、そうでもない。

ここを終の棲家にするつもりはあるような、無いようなだけど、帰る場所があるというのは何とも安心できる材料である。


1年記念は二人で過ごした。

土日休みの夫と平日休みの私は、どちらかが予定をあわせない限り、休みが合うことはない。記念日だから一緒に休みを取るなんて、この先何年続くのかわからないけれど、これはずっと続けられればいいなと思う。

お昼は天丼。もちろんビールをつけて。あ、ビールが好きなのは私の方。

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初詣にはいったけれど、おみくじなんて置いてない近所の小さなところに行ったので初みくじをひきたいねと意気込んでいて、この結果。

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まあ、浅草寺、凶多いっていうしね、なんて笑いながら。



さて、2年めに突入した。

これからもずっと一緒にいたいと思う。

一人でいる時間が互いに好きなタイプなので、本当に物理的にずっと一緒にいると絶対的に疲れてしまって、嫌になるのはわかっている。

だけど、だからこそ、何かあったときに一番に伝えたい相手であり、一番に相談したい相手であり、一番に信頼している相手でありたい。

寒い日々が続くなか、今年初めて見た桜の花を写真にとって送る相手は君であってほしい。

ひまわりが満開な夏の象徴をみつけたら、私に報告してほしい。


友達だから秘密は無しだよ、なんて言葉は嫌いだった。夫婦でも同じ。

どんなに近い関係でも、何でもかんでも伝え合う必要はない。隠し事のひとつやふたつ、持っていたって別にいい。話す必要がないと感じたのなら、わざわざ伝えてくれなくていい。だけど、だから、一緒にいる時間は互いに大事にしたいし、伝えるべきことは間違えたくない。


未来なんてわからないし、いつ何が起きるかなんてわからない。

だけど、ずっと、一緒にいれる二人でいたいとは思う。

これからもよろしくね、と心から思う。


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