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なぜ絵を描くのか

こどもの頃にお絵描きをしていた方は多いと思います。こどもは想像力豊かで、自由に空想にふけって物語や世界をつくり、それにひたるのが上手。こどもの絵を見ていると、上手い下手なんて気にしていなくて、表現せざるを得ない、描くのが楽しくてしょうがない、というようなものすごいエネルギーを感じる。私にとって絵は、そんな子どもの心に戻れる場所だな、と思う

キャンバス一枚、紙一枚あれば、その中にテラリウムのような、小さな世界を作り込むことができる。色や線を使って植物を植えこみ、泉を作ったり、動物を入れたりして、好きな物語をえがける。描いている過程で心が研ぎ澄まされて癒され、生まれた絵は見るたびに幸せな気持ちにしてくれる。

外に出ると、秩序、正しさ、完璧さが求められるようになる。集団にいると浮けば叩かれ、間違えると怒られ、欠点があればつつかれる。正直、大人として、社会人として、生きているのは窮屈だな、と思うことがある。

でも絵には正しい、間違いがないし、何を描いても、どう描いても、許される。自分のために描いて良くて、他人の期待に応える必要はない。絵はアーティストとして、個人として尊重してくれるから、自分らしさを全面に出して良い。そんな、自己表現を歓迎し、なんでも受け止めてくれるような優しさ、自由さが絵にはあって、私は絵が大好きです。

私にとって絵は、心を解放できて、一番自分らしく居させてくれる場所。そんな、自分のために作った作品たちが、時々他の方と共鳴してくれているのは幸せなことだな、と思う。

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