怪しい荷物が突然届いたので依頼主に電話したらカタコトの日本語でワカラナイと言われた話
突然届いた荷物
これは私が実家に父とふたりでいる時に起こった出来事だ。
ある夕方、ピンポーン!とインターホンが鳴ったので玄関のドアを開けて出ると、宅配業者からサインを求められたので父の宛名で届いているのを確認し、しっかりサインをして荷物を受け取った。
「お父さん宛かあ……でか~~」
「って……医療用グローブ?10箱?んんん!?」
しかし、家に持って入ってから届いた大きな箱をよく見てみると、父が何故頼んだのか不明な品だった。
届いた大きな箱には大きくしっかりと〝医療用グローブ10箱100枚入り〟と書かれていた。
だから、医療用グローブって何?とはてなでいっぱいになった。
それはどこかの医療現場に備品として届くような箱にも見えた。
電化製品が入っている箱のようにちゃんとメーカーと商品名とその商品の写真が載っている公式の箱が届いたのだ。
父に尋ねたが
私は何に使うんだろうともやもやしたままとりあえず風呂上がりの父に尋ねたが、返ってきた答えはこうだった。
「ん?そんなもの頼んでないよ?」
「え?(笑)」
そこからは父とふたりで焦りながら、どうしてこんなものが届いたのか考えまくった。誰かが通販で頼んでうちの住所に送るはずもないし。父の会社でもないし、身内が送るなんてこともあるはずない。でも、伝票にはちゃんと父宛てで住所と名前が書いてある。父の電話番号だってちゃんと書かれていた。
父を知っている人が送った……????ん??
「え、どういうこと?なんか頼んでパパが忘れてるんじゃないの?」
私は父が頼んだことを忘れているのだと考えたのだが。
「医療用グローブをこんなに頼むことがあるものか」
箱をどう見ても頼むはずがない商品がでかでかと書かれていて、私たちはますます混乱した。
「え、そしたら間違えたのかな?でも、間違えたとしても頼んでないのになんでパパの電話番号とか住所知ってるの?」
「うーん……」
「え、なんか怪しい系かな……?これ受け取り拒否した方が良かった?はあ……」
宅配が届いた時に受け取りたくない時は受け取り拒否ができる。私は使ったことはないが、そうすると受け取らずに依頼主のもとに返せるのだ。だから、早く気が付いてそうするべきだったのかとため息が出た。
とりあえず何が起きているのかはわからないが、この荷物は開けないことにした。
依頼主に電話をすることに
「まあまあ落ち着いて。伝票の品名なんて書いてある?中身違うとかだろうか?」
「あ!そっか。えーっと……」
あ、もしかしたら最近頼んだ荷物が、違う商品が書いてある箱に入れられて届いただけかもしれないと私はこの時点で「なーんだあわかりずらいなあ」と伝票の品目欄に目をやるが。
「え?箱類?箱類って何??」
伝票の品目欄には〝箱類〟と漢字でしっかり書いてあった。
ますます謎である。
「なんか怪しい詐欺とか危ない荷物だったらどうしよう……」
「うーん、依頼主にとりあえず電話してみるか」
私は品目が謎過ぎて混乱したし、何故頼むはずないものが家に届くのか怖かったし、父の個人情報が洩れてるんじゃないかとかよくわからないけれどいろいろ考え怖くなった。
わからなすぎる。そう頭をふたりで傾げまくった。
そして、父は荷物を送ってきた会社の電話番号が伝票に書いてあるのを見つけて、家の固定電話から掛け始めた。
父は相手が出た時「○○会社様ですか?」と聞く為に伝票に書いてる会社名欄も見るが。
「えーっと、この会社なんて読むんだ??」
「え?……ええ。わ、わからない……」
父に問われて私も伝票に書いてある会社名を読もうとするが、読める名前じゃなかった。なんか難しい名前だった。漢字の。
私はじっーーと、父が電話を掛ける横で伝票のご依頼主欄の読めない会社名を見つめながら、よくわからないがますます怖くなってしまった。だって、なんか怖いじゃん……。
すると誰か出たらしい。とりあえず説明を父はしていた。
「すみません。あの、本日そちらから頼んでない荷物が届きまして……番号は○○○で……」
そして、父は電話を切った後言った。
「カタコトの日本語で〝ワカラナイ〟って言われたんだけど」
「え?」
わからなすぎて
「これ怪しいやつだろうか……」
「えええ……なにそれ……怖。こういう時ってどうするのが正解?受け取り拒否?」
「け、警察に相談してみるか……」
私たちはますますわからず、混乱した。
わからなくてわからなくてとりあえず怖かったのだ。
仕方ないのでとりあえず父が近くの警察署に電話を入れて起こっていることについて話すと丁寧に対応し、こう教えてくれた。
「まずは怪しいと思ったら開けないことです。開けると受け取ったことになってしまいます。そして、宅配されたときに受け取り拒否するか警察署に持ってきてもらうかですね」
だから、その荷物に対し謎の分からない怖さを持ったまま明日警察署に持っていくことにしようと父に話していたのだが。
そのタイミングで今度は急に固定電話から電話が鳴り始めた。
やっと謎が解けてきた
だから私は出た。すると、さっき父が電話した時に出た人だろう。日本語をカタコトで話す人が「アノ、サッキニモツノコトデ」と言うので「ああ、医療用グローブなんて頼んでないのに届いたんです」と返すと。
こう言われた。
「ハコチガウケドナカミフクデス」
「ふ、服!?」
「アナタタノンダフクデス」
私はここで安堵した。
あ、中身違うんじゃん。
つまり、父が何か頼んだやつじゃん。多分。
てか、それしかないよね……?
そう、頭が冷静になった。
「あ、なるほど。うーんと……とりあえず、確認して何かあった時はまた電話します」
だから、とりあえずそう言って切った。
その後父に私は言った。
「ねえ、服頼んだ?」
すると、父は笑顔で答えるではないか。
「頼んだねえ~~」
もうこれは確定ですわ。
「じゃ、開けて確かめる?」
しかし、父はまだ警戒していた。
「まって、これも怪しい何かかもしれない!!本当かどうかわからないし、開けるのはまだ良くない気が……本当に頼んだものか確定している訳じゃないだろう?」
えーーーー。と一瞬思ったが、確かに言っていることは大事かもしれない。まだ絶対そうだと確定したわけではないし、〝フク〟と言われただけで父が頼んだ〝服〟とも限らない。そういう手口かもしれないし、すぐに開けてはいけないのは理解した。
じゃあどうする?
「じゃあどうすんの……」
でも、もしこれが本当に父の頼んだ服だったら。
そこで私はひらめいた。
「あ、伝票にある送り状ナンバー見ればいいんじゃん。パパの買った服の注文履歴と合ってれば解決」
伝票には送り状ナンバーというのが書いてある。箱を開けなくてもそれは伝票に記載されているのだ。そして、通販の注文履歴をスマホで見れば基本自分が注文した送り状ナンバーが書いてあるから照らし合わせることができる。
伝票と注文履歴が一致していれば、間違いなく父の頼んだ服なのだ。
そして照らし合わせた結果。
「合ってる…………解決です」
「………」
そして、中身もちゃんと開けました。
ちゃんと父が頼んだ暖かそうな服でした。(笑)
なんか安かったからポチったそうです……ww
※ちなみにこの時点ではまだ着て確かめていません
何がいけなかった
「最初にもっと購入履歴とかナンバーとか見るべきだったか……」
父は騒ぎ過ぎたと感じたのだろうか。振り返って対処の仕方について間違ってたかもとぶつぶつ言っていた。でも、私はそんなことはないと思う。
「まあそうかもしれないけれど、それくらいの防犯意識とか警戒心はあってもいいと思う。本当に何かあった時に対処できるし」
結果的にハッピーならいいじゃないかと思う。笑い話なら何でもいいのだ。もし、本当に怪しい荷物だった時の方が怖い。だから、そんな時の為に今日みたいな警戒心や怖さで疑う力があるのではないだろうか。
「でも騒ぎ過ぎたな……」
父はとにかく騒いだことを反省しているが。
私としてはそこではないのである。
「いやそもそも紛らわしすぎないこの箱?」
だって、明らかに服とは想像できない製品が書いてあった箱だったぞ。
そして、落ち着いてくるといろいろ想像できるらしい。伝票の謎についてもわかってきた。
「あ、もしかして依頼主は日本語に慣れていなくて〝衣類〟か〝服類〟って書きたかったのが〝箱類〟になったのかなあ?」
「な、なるほどな……」
「でもそもそもは箱がいけないよね……?ww」
「いや、まず送り状ナンバーと注文履歴を見るべきだった……」
「えーーwwwwww」
と、夜遅くまで父とふたりで何が原因だったのか笑いながら話し合うのだった。
しかしまた問題が発生
しかし話はここで終わりではなかった。
父が服を着てみると。
「え、全然入らない。XL頼んだはずなのに」
「え?」
なんとピッチピチで全然サイズが合ってなかった。
「タグとかにサイズ書いてないの?」
「見てみる」
父がタグを見るとなんと。
「XSって書いてある裏にLにXが手書きで書いてある」
「え?(笑)どういうことwwwww」
「ちゃんとXL頼んだのに。酷い出品者だな……」
なんと偽装XLだった。
というか手書きでXLと書いたとしてもサイズがXSなんだから誰でもサイズなんて着ればわかるしバレるはずなのに。何故、XLにごまかしたのだろうか。
いや、これはLなのか?(笑)
今回の荷物の件は謎が多すぎて、できるだけ日本製の公式のものを買おうと誓った父だった。
ちなみに父はいままで結構、通販で頼んだのに届かないとか問題があったらしい。
あと安いからと購入した製品が破裂してケガをしたり、いろいろ損をしているように私には見えた。
一応レビューの見方とかいろいろ商品で騙されないためにも教えておいた。
返品したけれど
ちなみにその後は着払いで返品をしたが、送料分を引かれた金額しか返ってこなかった。
これには納得がいかない父である。
製品はとても好みで値段もお得で父からしたら最高の品なようで、できればサイズをXLで買い直すか送り直して欲しかったらしいのだが、また届いた時点から変に騒ぎたくないので止めておいた。
「あの服すっごい良いのになあ~サイズさえ問題なく届いたら最高のレビューが書けたのになあ」
と父は不満を漏らしている。
▽大切に生きるをテーマに執筆中▽
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