〔小説〕 ざまみ(一)
待ち合わせの辺鄙な港で、あたしと同じように大きな荷物を抱えて立っていた人を、初めは留年を続けたうらぶれた学生かと思ったのだ。よく日に焼けた腕が薄汚れたティーシャツからのびている。無精ひげに長い髪。歳を訊いたら、三十九だとかいうから驚いた。
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