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改行の多い文章を馬鹿にしていた頃があった。

noteを書くのに躊躇する。長い文章を書くのは久しぶりだ。……いや、普段からアメブロでは2,000文字くらいいつも書いている。そこそこの分量だけれどアメブロで書くものは、私にとって「長文」ではない。

精神科に通院していた2018年。ショックだったのはあれほど好きだった活字が頭に入って来なくなったことだった。仕事のメールも、何が書いてあるのか理解できない。何度目で追って見ても、ちっとも頭に入ってきてくれない。

その頃、唯一の救いだったのは、いわゆるスピリチュアル系の人たちが書いているアメブロの記事だった。詩のように短く改行された文章は、ブロックごとにちゃんと意味のある言葉として拾い上げられる。スマホでするするとスクロールしながら読んでいても、頭の中に入ってくる。

詩のように短く改行し、3行程度のブロックにしていくその書き方を、私は勝手に「アメブロ構文」と呼んでいる。アメブロではこの書き方をしている人が多いからだ。

2018年以前の私は、このアメブロ構文を馬鹿にしていた。安っぽい文章のように思っていたのだ。活字たるもの、画面いっぱいに羅列されたそれを味わうべし。……いやいや、それができるのは脳みそが元気で、心に余裕があるときだけだ。元気いっぱいになった今でも、私はアメブロ構文が好きだし、その書き方は続けていくと思う。ちょっとした空き時間にサッと読むには、そのほうが楽ちんだし。

ただ、アメブロ構文で書く文章は、ちょくちょく挟まれる改行によってリズムが固定されてしまう。スマホの画面に収まるように細かに改行を入れていくと、表現できるものは少しだけど制限される。そうではなく、もっと自由に、いやダラダラと、文章を書き連ねていきたい欲求が私にはある。

ここまでで約700文字。ああ、ようやく勘が戻って来たような気もする。自分の呼吸で、自分のテンポで、ただ滔々と吐き出していく感じが。

由比ガ浜のカラス。流れ着いた材木が気になるらしい。


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