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〔小説〕じゃらん、じゃらん。(一)

じゃらん、じゃらんと、鈴の音がする。布団の中で目を閉じたまま耳を澄ます。あれは通りを征くお坊さまの鳴らす音だろうか。鈴の音は、眠りに吸い取られるように夢に溶けてゆく。

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