らじるらじるで毎日英語——(1)ラジオ英会話

※2023年度の放送について書いています。
(約1200字) 
 仕事で使うことはなくても、趣味や脳トレのつもりで英語学習をしている方も多いと思います。さまざまなレベルの英語参考書や試験対策本も次々と出版されていますが、格安で毎日つづけやすいのはNHKの英語講座です。

 講座ごとの放送時間にしばられず、放送後だいたい一週間以内なら、インターネット環境でいつでも聞けるので便利です。

  レギュラーで毎日聴ける講座のうちのいくつかをご紹介します。今回は『ラジオ英会話』を。

 講師の大西泰斗先生による独自のシンプルな英文法にもとづいたプログラムになっています。対象は高校生から社会人まで。

 英会話のスキット(寸劇)の場面が日替わりになっていて、それぞれの話の続きが翌週や翌々週にまた放送されるので、飽きずに楽しめます。すこしずつ別の話がつながっていくこともあります。ネイティブスピーカーのおふたりの声の演技が見事で、少女からおじいちゃんまで、宇宙人やアンドロイドも登場します。

 このスキット自体の英語は難しくはないのですが、単語どうしの連結で音が変化して聞き取りにくい箇所や、よく使われるけど意外と知られていない口語表現などあり、実際に自分がすぐに話せるかといえばそうでもないんですよね。特にわたしは実務翻訳の仕事のなかで、書き言葉の読み書きばかりしてきたので、口語表現とリスニングの練習にもってこいです。

 毎日15分の中で冒頭、中盤、最後に英語だけのトーク(駄洒落も多い)があってナチュラルスピードに近いときもあるので、これをディクテーションしてみるのもお勧めです。その部分をブログで公開してくれるリスナーもいらっしゃるので答え合わせができます。速すぎる、遅すぎると思ったら再生速度を調整できます。

 それと、テキスト後半の連載ページも魅力的です。
・名著への招待→文学好きの人にうってつけ。
・クリスの英語でよもやま話→昨年までのベテランネイティブスピーカー出演者の英語エッセイで勉強できます。
・英単語は語源でニャンとかなる!→マンガで単語の語源を解説してくれて、遊び感覚で関連語彙を増やせます。
などなど、他にもあります。

 実はテキストを買ってまで続けようと思ったのは、上記の「名著への招待」が読みたかったためでもあります。紙のテキストがたまっていくのが嫌な人は、有料の電子版もありますが、紙版とまったく同じかどうかわからないのでご確認ください。わたしはテキストをノート代わりにしてディクテーションをしたり、聞き取りにくい箇所にマークしたりします。別にノートを作る方法に比べて、目線を大きく移動する必要がなくてラクです。

 実際にしゃべれるようになるかどうかは、キーフレーズを覚え込むまで音読、暗唱するかどうかにかかっています。
 そこまでは求めなくても、毎日15分のなかでリスニングを続けたり、スキットのなかの慣用表現や類似表現を知るだけでも、けっこう役に立つと思います。



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