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ノウメンと呼ばれたあの頃

私が市役所で働いていた頃のはなしです。

友人から突然言われた言葉を私は今でも覚えています。

その言葉とは、



「あなたってノウメンだよね」。


その言葉を聞いた時、
私はすぐに意味が理解ができませんでした。


ノ・ウ・メ・ン?


続けざまに友人がこう言いました。
「なんかさー、全然笑わないよね、表情がないんだよ」。


そう言われて、

ノ・ウ・メ・ンって

「能面」のことか!


と、私の中でやっと言葉の意味が理解できました。



そうなんです。
公務員だった頃の私はずっと無表情でした。


笑えなくなっていたのです。


楽しいとか嬉しいとか
自分の感情もわからなくなっていたし、
笑おうとしても笑えなくなっていました。


「能面」。


その言葉を聞いて、
確かに私は能面だと
ガッテンしたのでした。


あの頃は、
なぜか毎日辛くて、苦しくて。


何も感じなかったし、
何もする気になれなかった。

生きている感じがしなかったのです。


そんな私が、
今ではすっかり
笑えるようになりました。


これは
私にとっては大きな変化です。


楽しいとか
悲しいとか


空が綺麗とか
風が気持ちいいとか


そんな風に感じられることが嬉しい。
感情を取り戻せたことが嬉しい。


やっと人間に戻れたような、そんな感じがしています。


普通の人にとってはどうってことないけれど、
私からすると「生きる」ってだけですごいことで、
「笑う」ってだけですごいこと。



だから、


もし、
昔の私のように
笑えなくなっている人がいたら、


私はこう伝えたい。


「大丈夫。心から笑えるようになる道があるよ」。



お読み頂き、ありがとうございます。










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