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自由律俳句 ほか #4

この世は何より綺麗で美しい地獄 ここに私が好きな人はいない


脱線に脱線を重ねて結局脱線したまま今日が終わる


亡霊みたいな殺人欲求 ひだまりと影の境界線 夜間の寝室は眩しかった


その匂いが知りたくて、その手を摑まえたくて、生まれてきてよかったって思って欲しいから、人生で一番バカなやつだと思われたい


現実が捨てられないから動けなくて、理想が忘れられないから泣いている


もう二度と許せないと思った君をどうでもいいなと思う私が愚かなら、この世の誰より愚かで良いよ


君が私をバカだと笑うとき、私は私をバカだといって笑ってくれる君が一番好きだと思っている


あの子と誰かのサラダ記念日 私と君の焼肉記念日


「馬鹿じゃねぇの」と笑う君を見て笑いたい 何回だって笑い合いたい


どうしようもない時、私はいつも照明のオレンジ具合を憎んでいる


借りものの感性で他人を殴っても音はならない


火花のような君の瞳に映った私が見たい


どうしようもない貴方の隣にいるならきっとどうしようもない方が良いから、私の事を選んでね


運命なんかじゃなくていいから貴方と二人で生きていたい


あの砂上 君の背を 終わりの日に抱きしめて

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